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学生サンにお話ししておこう


 別に、だからナニというわけではありませんが、ここのサイトは、学生サンからのアクセスが多いらしい。授業でインターネットに入ってみるとき、歴史上の偉人であれば無害であるということなのでしょう。そうだ、インターネットとしては、その通り。

 というのも、今は昔。ベートーヴェンで検索しても、Googleで表示されることはありません。なぜか。Googleは、企業を優先しているからです。つまり、金がからんでくるのです。ですから、いくら調べても、普通のやり方では、ここは見つかりません。しかし、ひとたび、1つの言葉を付け足すと、ほぼ先頭に出てくるのです。「ベートーヴェン 解説」で検索してみましょう。Wikipediaの次に出てきますよ。


 さて…ベートーヴェンは無害なのか? 趣味としてはその通り。しかし一部の学生サンにとっては違うのです。それは、受験を控えた学生サンが、その偉人の業績にのめりこんでしまい、それに「金と時間をかけてしまう」場合なのです。
 この場合の対象分野は2種類。1つめは「文学」、2つめは「音楽」です。

 「文学」は経験ありますね。それも「純文学」ではありません。読むのはSF小説、ファンタジー小説、冒険小説の類いです。つまり、受験という苦しい現実から逃れ、空想にのめりこむタイプの文学。受験で気が滅入ってしまったとき、読書に逃避したことはありますか? 私はあります(笑)。受験直前に読書にのめりこんでしまったあなた、悪いことは言いません。「合格」するまでガマンしてください。絶対ガマンですよ。ただし、買うのはあらかた文庫本で事足りるので、消費するのはほとんど「時間」のみであるというところが、少々気が楽ですが。

 「音楽」でも似た現象があります。とりあえず説明すると「音楽」でも2種類あります。1曲が短い場合と長い場合です。たとえばポピュラー系の音楽は、1枚のアルバムとしては1時間弱になるでしょうが、完結する1曲としては4分程度の長さでしょう。逆にクラシック音楽は、概して長い曲が多いものです。20分から40分というのが平均的な長さです。いろいろな理由があってのめりこむ人が少ないクラシック音楽ですが、もし、のめりこんだとするなら、それは恐ろしいものがあります。有名どころのクラシック音楽は、作曲されてから百年以上が経過しています。それだけ、厳しく選別されてきた"ツワモノ揃い"です。それにのめりこんでしまった場合、他の全てが消し飛んでしまいます。もしあなたがクラシック音楽に興味を持っているなら、悪いことは言いません。大学合格までガマンしてください。今持っているCDのみでガマンです。絶対ガマンですよ(笑)。金と時間が消えていきます。そして、浪人という「1年」が増えます。

 ただ、合格したら、一気にのめりこんで、小遣いも人生も全てを注ぎ込むような勢いでがんばってください(注※)。なぜなら、結婚したら、それに使うお金や時間を捻出できませんからね。花の独身生活! これは結婚してから身に染みてわかるのです。何事も、そうなってからでは遅すぎる。だから、勉強すべきときは勉強に専念し、音楽の経験や財産は、独身時代にめいっぱい身につけておくようにしてください。「音楽」は、安価な文庫本でなんとかなるような「文学」とは違うのです。
 そして、芸術は、一生の糧になるのです。

※ご利用は計画的に。



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