Linux Mint を入れてみた
Windows XP消滅記念で、Linux Mintを入れてみた。
特に困っているわけでもないが、磁気ディスクが余っていたことと、Windows
XPに極力似せることができるというのが面白そうだったので、Linux
Mint をインストールすることにした。
インストール先は、CPU:Pentium4 3.0GHz、メモリ:DDR-400で2GB、マザー:Intel
D865GLCという組合せ。ディスクは全部IDE、グラフィックボードは、Radeon
HD4670(AGP8x)。基本は約10年前の仕様なので、たとえ壊れても惜しくはない…といいながらも、けっこう良い仕様だったりする。
ちなみに当方、昔仕事でSolaris1.0.1から9までを使っていたり、最近CentOSをインストールしたという経験を持つ。そこを勘案して読んでほしい。
とりあえず懸案事項を並べておく。
・本体のインストールは簡単か。
・Windowsとのデュアルブートはどうなるか。
・無線LANは使えるのか。
・オプションのインストールは簡単か。
Linux Mint の日本語サポートページで情報を仕入れる。XPに似せるためには、Linux
Mint の3種類あるデスクトップ・デザインのうち、Cinnamonにしろというので、Linux
Mint 16 Cinnamon を入れる。
簡単に言うと「ダウンロードしてきた.isoをDVD-Rに焼き付けて、そのDVDから起動させる」のである。
■新規インストール
今回はフォーマットしていない新規ディスクに入れるので、まずパーティションを作れと言われる。
アドバイスが表示されたので、とりあえず適当に ext4 とか swap
を作って、マウントしておく。メニューがわかりづらい。
OSはWindowsなどが入っているディスクに入れることもできるが、場所が足りているかどうかとか、Windowsを壊さないか心配だ、とかあると思うので、これはこれで面倒な話だと思う。私の場合は、Windowsがあるディスクの空きが足りないので、別のディスクに入れただけである。
インストールはすんなりできてしまった。「Windowsが既に入ってますがどうしますか」というメッセージが出なかったのは、カラのディスクを指定したからなのだろう。
ここまででの作業で質問があったとしよう。もしネットにつながるパソコン等がこれ1台しか無い場合、インストール作業の途中で調べることもできない。よほど用意周到であれば問題ないかもと思うが、作業中はもう1台使えるパソコンがあるのが望ましい。
■起動
電源を押すと、GRUBが起動した。そう、マルチOSが可能なブート・ローダである。既存のWindowsも認識されていて選択できるようになっている。
というわけで、何も気にしないで起動できる。
BIOSから見たら起動ディスクはいまだWindowsの先頭ディスクであるはずだから、GRUBはWindowsのシステムに並存しているのだろう。しかし、Linuxは別のディスクに入っている。この関係は注意しておくべきだ。
Windowsのディスクのみを取り外して、あるいはLinuxのディスクのみを取り外して(つまりディスクが壊れたという想定)、電源投入してみて動きを確認するのもよいが、面倒なのでやらない。
■無線LAN
無線LAN子機は、Buffaloの2.4GHzと5GHz帯域対応しているUSB接続タイプだ。ネット上には、使えるようにするために、あれ入れてこれ入れろなどと書いてあるのだが…なな、なんと!OSの設定を見たら既にアダプタが認識済ではないか。そこで現在使用している2.4GHz帯域にあわせて設定を追加したところ、すんなり通信した。もちろんここまで、OS以外は何もインストールしていないのである。
しかしこれも、Buffaloという広く使われている製品で、かつOSのバージョンが現時点の最新だからできたのだろうと思う。
せっかくルータまでの長いLANケーブルを用意したのに…。
ネット上にあれこれアドバイスがあるが、それがどの時点、OSのどのバージョンに該当するかで、使える情報か否か、必要か無用かが分かれてしまう。日付も読まずに鵜呑みにしてはいけない。とにかくLinuxの情報はWindowsほどまとまっていなくてバラバラのようだ。ディストリビューションが乱立していることも悪い影響をおよぼしているのだろうか。
■XPに似せてみる。
言われたとおり Lunaなどをダウンロードして、言われたとおりにコマンドをたたく。XPに似ているといわれれば似ている。でも「クラシック・スタイル」までにはならない。そりゃそうだ。末尾にデスクトプの画像を置いた。
■クラシック・スタイル
私は、会社のパソコンも自宅のパソコンも全てデスクトップはクラシック・スタイルである。Windows7であろうが、おかまいなし。「クラシック」という言葉を「古い」という意味だと認識する人も多いだろうが、「クラシック」とは「良いもの」という意味もある。そこんとこ間違えてはいけない。「オールド・スタイル」ではないのだ。
余談だった。
■オプションのインストール
たいがいのLinuxはリポジトリがかなり揃っているので、てきとーにインストールやアップデートのメニューを見つけて選択すればオプションのインストールは簡単なはずだ。しかし、いかんせん、リポジトリの内容が常に最新バージョンで満たされているわけでもない。そりゃそうだ仕事でやってるわけでないからな。
Wine を入れてみたかったのだが、リポジトリには Wine 1.4
が登録されていた。Wine というのは、Linux上でWindows専用のアプリが動く(かもしれない)というスグレモノである。うまくすればMicrosoft
Officeも夢ではない。
しかしWineの最新は実は 1.6あたりで、開発中のベータ版なら 1.7
あたりなのだそうだ。このあたり、英語のサイトを読まないといけない。まず仕方なく1.4を入れてみるが、うまく設定できていないようだ。
Wine 1.6を入れてみる。やっとこさ directx
を入れることはできたが、.NET 2.0
が入らない。何かのモジュールが足りないためと思いながら調べているが、とりあえ匙を投げた。そう、よく考えたら
Wine を入れるのが今回の目的というわけでもないし。
この作業の過程で、./
付きで実行プログラムを起動しなければならない場合があった。きちんとパス切ってないし当然なのだ。
■LibreOfficeを入れてみる
あまり調べる気は無いのだが、どこかに書かれていたとおりにLibreOfficeの最新版にしようと思った。しかし、余計なお世話なことにある程度古い版のLibreOfficeがOSのインストールと同時に入っているので消さねばならぬ。そしてダウンロード。Debianを選択することを忘れずに。しかし、入れたはいいがデスクトップなどにメニューが出てこない。Libre-software.netに、実は自動で設定できないのでああしろこうしろと書いてあったのだが、指定されたディレクトリも無いしな、どうするか。しかし、インストールフォルダから、Writer
などは起動できるので、とりあえずは問題ない。メニューに組み込みたいが、調べるのはまたいつかとする。いやたぶん、Officeを使うことも稀だから、やらないかもしれん。
下は、Linux Mintのデスクトップ。Lunaになっているので、いかにもWindows
XPのような感じになっている。潤いのためにミクさんを背景とした。
左下は、こんな感じ。
右下は、こんな感じ。
■Windows使いには、敷居が高い。
以上、ざっと並べてみたが慣れない言葉が多かったと思う。しかし、あっさり読んで全部理解できないなら、Linuxを使いこなすことはできないだろう。
「WindowsをやめてLinuxにしたら?」という記事を良く目にするが、勝手なことヌカすなアホ。というのが正直な感想である。
必要なスキルは、@UNIXの基礎的な操作スキルであり、A英語のサイトでも平気で調べられることだろうか。
(2014.4.12)