« カード社会2 | メイン | How to Drive 1 »
2005年06月29日
技術の進歩1
技術の進歩はめざましい。
15年まえ(90年ごろ)と比べると今のPCはすごく進歩している。 当時は64Kのメモリでもなんとかなっていた。 85年ごろからUNIXがPCでもOSとして使われ始め、国内でもPC-UXなんていうOSがNEC-PC上で走っていた。 エディタはVi、マウスなんてないから画面をテンキーでスクロールしていた時代。 つまり、ビットマップはなくデータはキャラクタしか処理の対象にしていなかった。
そのころと比べると格段の感がある。
しかし、表面はすごく変わったのだけれど、全然変わっていないところもある。
その代表が「コンパイラ」。 見かけは別にして本質の部分は「同じ」と言っていい。 基礎的な部分の進歩は僅かである。
これは数学の進歩はほとんどない、ということでもある。 コンパイラの本質は「系列の変換」であり、「オートマトンと言語」をその理論的基礎に置く。 これは離散数学の一部である。 ただ世に出ている離散数学の本では無視されていて、オートマトンと言語は独立なものとして扱われている。
少し分野は違うが、回路理論。 こちらも数学的であるゆえ、ほとんど変化はない。 じつは、30年ぶりに回路理論の講義もしているが、中味はなにも変わっていない。 本の製本がハードカバーからソフトカバーに変わったぐらい。
技術の中にもこういう変化のない基礎的な部分があるから「年寄り」でも務まるという有難い面もある。
投稿者 tadashi : 2005年06月29日 10:53