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2005年12月30日
時代による変化(#5:食)
食は異常に変化した。 戦争で窮乏した時期は別にして、ふつうなら戦前からの継続として和食の進展のはず。 ところが草食動物が肉食動物になってしまった。 おかげで身長が伸びたが、贅沢病である糖尿病も増えた。
さらに、「もっと肉を食え」という戦勝国は言う。 80年代以前は「牛肉とオレンジ」に関税で対抗したが、もうその障壁はない。 おまけに、「牛丼屋」という肉食文化を和食化した明治維新の知恵も生きている。 3大成人病にBSEをおまけにしようとしている。
「食の誘惑」には弱い。 なにかのはずみで輸入が減ると、本来の和食中心に戻るのかも知れない。 老人にはいいが、若者は食を求めて海外に流出し、老人大国はさらに加速するだろう。
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戦後かなりの間、肉屋のショーケースは並、上、すきやき(特上)ぐらいしかなかった。 並、上はコマ切れの集まりで、どの部位かさっぱりわからなかった。 高校の先生が「アメリカでは部位ごとに売ってるよ」と言ったのを覚えている。
日本でも、いつごろからかステーキ肉でも、ヒレ(テンダーロイン)、サーロイン、もも、ランプなど分けて売るようになった。 70年代半ば、フランスで1年滞在したときは、昼、夜とも「ステーキ&フリット」の生活をした。 たぶん、ももとかランプを食っていたのだろう、学内のカフェテリアで500円程度の感覚だったから。
投稿者 tadashi : 2005年12月30日 03:19