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2010年09月03日
マイクは高価だった
マイクロフォン(通称、マイク)は、家庭用の製品は当時まだなかった。 業務用としては、ダイナミック・マイク、ハイ・インピーダンスとロー・インピーダンスの2種類があって、校庭での朝礼や集会のたびにマイクを設置していた。 要するに放送部の技術グループは、中学校の用務員代わりだった。 メリットは、クソ暑い日でも(日にあたらない)校舎内のミキサー室に居れることだった。
放送局のヴェロシティ・マイクは雲の上の製品だったし、ダイナミック・マイクも買えなかった。 雑誌で「マグネチック・マイクのつくりかた」があったので、つくってみた。 当時、マグネチック・スピーカーという安価なスピーカーがあったので、これを改造するのである。 残念ながら、キンキン音でマトモなマイクにはムリだった。 ダイナミック・スピーカーをマイク代わりにという手もあったが、電圧レベルが低く、当時のアンプには向いていなかった。 結局、マイクを手に入れるのはあきらめて、ラジオ放送をテープレコーダーの音源にしていたのである。
安価なコンデンサー・マイクの普及は、ずっとあとのことであるが、ダイナミック・マイクのいい製品は、今でもそれなりに高い。
Tips:
「ダイナミック・スピーカーをマイク代わりにという手もあった」と書いたが、スピーカーで放送する装置のある建物では、煙検知器と一体化して、連絡用に使用されている。 別の云い方をすれば、管理室のアンプで各部屋の盗聴が可能である。
「部下の悪口」を聴こうと思えば、聴けるようになっている。
投稿者 tadashi : 2010年09月03日 07:53