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2010年10月10日
ノーベル賞〜今朝の毎日新聞より〜
坂村 健さんは古くからの知り合いだけど、コンピュータ・アーキテクトとしてだった。 TRONあたりまではその延長線にあったけれど、最近では、隔週ぐらいで毎日新聞の社説まで書いている。 その論調はきわめてマトモで、理系の出身らしく理路整然としている。 さずが社説になると内容も行き届いていてぬかりがない。
今朝の社説「ノーベル賞の季節」の要点は、つぎのとおり:1901年の発足時での自然科学分野は、物理学、化学、医学生理学の3つ。 第1回の医学生理学賞のベーリングの論文は北里柴三郎と連名だったこと。 創設者ノーベルの実学重視という観点から「数学」は入っていないこと。 受賞者の国籍は、第2次大戦以前はヨーロッパが主流だったが、戦後はアメリカが圧倒的に増えたこと。
理由は「教育水準を含む国力」が影響する、という。 単なる「国力」ではなく「教育水準を含む」としている点には感心した。 それと評価が過去の古い業績に依るので、2000年以降の日本人9人(米英につぐらしい)は30年まえの日本の(教育水準を含む)国力が素晴らしかった(過去形)ということになる。
10/7に「20年後はどうか」とこのブログに書いたけれど、坂村さんは「30年後はどうか」と書いている。 いずれにせよ、日本の(教育水準を含む)国力に懸念を持っている点は同じである。
投稿者 tadashi : 2010年10月10日 06:27