柏崎演劇研究会50周年記念公演
にしん場
中江良夫/作
一幕五場
平成8年5月26日(日)午後6時30分開演
柏崎市市民会館大ホール
この芝居は、柏崎演劇研究会(劇研)が、節目の年に演じる、最も得意としているレパートリーである。50年の間に今回で5回目の公演となる。
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−あらすじ−
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北海道の西海岸、にしんで知られている岩内(いわない)から発動機船で二時間ばかり揺られていくと積丹半島の盃(さつぷり)という漁場に着く。
この漁場は積丹岳が直接海にすべりおちているところだけに海岸線の巾が狭く、断崖と波打ちぎわの間をひとつの間隔をおいて、個人所有のにしん漁場が点々と続いているのである。
舞台はその中のひとつである丸二という勝間留作所有の漁場で、正面にコンクリートでかためた波よけがあり、
その下にコの字型を縦にしたような舟入間があるのだが観客からは見えない。
下手は崖で、曲がりくねった道がついている。これを登りきると高台になっていて、にしん粕や数の子はすべてモッコで背負いあげて、その高台で干すのである。崖下に漁具や漁師、雑役夫などの寝泊まりするための納屋があるが岩の蔭になって見えない。
崖下を迂回すると、にしん粕をとるためのかま場や親方の家、他の漁場と続いているのだが、これも見えない。
一切がいかにも北の涯といった荒涼たる感じで、ただ電灯がついているのが不思議なくらいである。
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第一場 よく晴れた日
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陽気そうに漁師たちは酒を飲んでいる。だが心の中ではにしんが時季になっても群れてこない不安を感じている。この酒もそうした漁師たちのうさばらしに親方がふるまった酒である。漁師たちの考えも一様ではない。休んで待っている間も賃金をもらおうとするもの、漁れないときは親方と一緒に裸になると人情で行くもの、といろいろである。死んだ親爺の跡を継いで親方になった若い留作、それを助ける船頭=船越弥三郎、その娘などが交錯しながら展開する。
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第二場 その翌日の夕方
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そうした漁場に一人の酌婦がやってくる。この女は船頭の養女である。だがいまはとび出し流れあるいているのだが、ここの親方勝間留作に会いにやって来たのである。
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第三場 さらに二日後
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まだにしんがやって来ない。漁師たちの不安はますますつのる。若い親方は漁場稼業に嫌気がさす。漁師の中でも船頭にくってかかるものまで出てくる。だが船頭の弥三郎だけは、長い経験から、にしんが来ることを信じている。
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第四場 その夜
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反動的な漁師たちは賃金要求が入れられないことからにしん漁の生命である網を切ろうと画策する。これを死守する船頭との間に争いが起きる。その時、波の音、色が変わってくる・・・・・待っていたにしんの前兆が来た。
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第五場 その翌日の朝
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沖にはにしんが群れている。活気づいた漁場である。沖上げの唄、櫓の掛声。きょうの日をみんな待っていたのだ。酌婦のお美代まで漁師の一人と結ばれて更正するのだ・・・・・大団円。
| スタッフ | キャスト
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| 演出 | 長井 満 | 船越弥三郎(船頭) | 佐藤和夫 | 雑役 苫小牧 | 小林香織
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| 舞台監督 | 田辺則男 | 船越水江(その娘) | 大橋みどり | 雑役 岩見沢 | 田辺則男
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| 装置 | 根立金次郎 | 勝間留作(丸二の親方) | 水品幸夫 | 雑役 南部 | 亀山一男
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| 音楽 | 岸本敏郎 | 洋子(その愛人) | 佐藤直子 | 雑役 とし子 | 植木由美
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| 照明 | 戸沢高雄 | 漁師 青森 | 吉田敏夫 | 雑役 ふじ | 今井和代
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| 効果 | 大野哲夫・阿部 智 | 漁師 様似 | 近藤 清 | 雑役 さだ | 綱島由美
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| 大道具 | 小林一郎 | 漁師 江差 | 安立幸雄 | 雑役 さわ | 清水八代重
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| 衣裳 | 金井敬子 | 漁師 八戸 | 小池 匡 | 河西まさ(もんべつ) | 長井雪江
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| 舞台 | 掘 憲一・牧岡 孝・鬼山千里 | 漁師 早来 | 吉野健善 | 北浜わき(しべちゃ) | 吉田真子 |
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| | 静内(運転手) | 山田政俊 | 船越美代 | 今井栄子
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| | 鹿追(助手) | 配野 仁
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柏崎演劇研究会
故小熊哲哉氏が創設。1946年2月初演。以来500ステージを越える公演を市民に提供してきた。「劇研(げきけん)」の愛称で親しまれ、1996(平成8)年創立50周年を迎えた。
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