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発責 大館市東台6-5-83 鷲谷豊
北羽歴史研究会 会報 NO.219 2010(H22)年2月1日
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2月、古文書学習会を開催します。
2月18日(木)古文書学習会開催13:10〜15:30 於大舘市中央公民館
記
テキスト・・万延元年『出府諸拂覚帳』岩瀬村黒沢家文書
二人の村役が久保田へ出かけた。かかった経費支払いは如何に?
講師・千葉克一
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第23回定例総会を終え新年度へ
1月28日、第23回定例総会は、司会丸屋副会長、議長高松氏により所定の議事
をへて報告・提案等を可決となりました。// 新年度基本課題は、@県内新市史など
から新しい地方史を学ぶ。A奥羽県内の史跡遺跡の実地研修に努める。B古文書学習
を通じて近世史を探る、としております。今年度は従来にまして会員各位共に、特に
新会員の新気力で歴史の数々を探ることが出来ることを期待します。通例学習会のテ
ーマなど要望など出して下さい。また多数会員の研究発表など期待致します。
■公開講演会 招聘講師中嶋忠輝氏を迎え、演題「鳥潟家.岩澤家.中嶋家の教育・・教
育は環境」の公開講演は、会員ほか多数の聴講を得て開催されました。きわめて有意
義な内容であり、ウエットのある講演に感銘した次第です。聴講の方々にも謝々。
■懇親会取止め 例年、総会と併せて会員の懇親会を開催しておりましたが、当公民
館では酒食禁止とされた為、今期は懇親会を断念せざるを得ませんでした。了知下さ
い。今後については要検討です。w
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■某新聞から… チョット考えてみよう。スポーツはサムライ専科? 百姓商人は駄目なの?
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■ 名門学統の一族 鳥潟家の教育を学ぶ 丸屋 悧
総会に続いてひらかれた「公開講演会」は、中嶋忠輝先生(北秋田市)をお迎えし、
「鳥潟家(花岡)・岩澤(山田)・中嶋(沢口)の教育について」の演題で、鳥潟の
家系からなぜこのように数多く有為の人材を輩出したのか、というその根源を考える
講演で、内容豊富で示唆に富み、語り口は明瞭、聴衆を強く引きつけました。
中嶋先生は平成18年に『鳥潟家概要・家訓―「報恩」』という大冊を発刊しておら
れ、今回のテーマは先生にとって自家薬籠中のことがらのようで、記憶に残る名講演
だったと思います。
ご講演の前段として「鳥潟家系図」と「右一とその子」の2枚を掲出して、各々の
人物について説明されました。私たちが歴史を学習するときは、一般にその対象人物
は男性が主体になりがちですが、先生のレジュメは鳥潟家の女性とそれぞれの配偶者
についても詳しく触れておられました。新しい感覚だと感心いたしました。以下、私
なりにとくに興味深く感じたことを、紙幅の都合もあり三点だけ列記してみます。
(1)市太郎(秋田屋吉兵衛)のこと
鳥潟家の15代市郎右衛門の弟。幕末維新の頃、幕府の海防計画で久保田藩からも
函館に藩士が派遣されたとき、市太郎は志願して随行した。函館の発展性に注目し函
館で分家した。兄の援助で旅館業を営み、その後貿易業にも手を広げ大繁盛、藩の仰
せで秋田屋吉兵衛を名乗った。兄の長男精一と次男恒吉を函館で育ててくれた人であ
る。新政府に戦時中の多額な納品代の支払いを「ご維新」だからと、チャラにされた
経緯など興味深いお話でした。
(2)市太郎の慧眼。 精一と恒吉が医学を目指したのは、「これからは技術とか医
術の時代になる」という市太郎の勧めによるとのことであった。藩の給費生、国の公
費生になれたのも市太郎の力でした。
(3)最後に結びとして「教育は家庭環境で決まる」とのことでした。だからといっ
て遺伝子の役割を無視したものではなく、勉強する環境のより高い重要性を強調され
たものと私は受けとめました。この場合の環境とは精神的なもので、代々鳥潟家で
は、年長者が子孫をいたわり育む家風があり、それはかって自分が恩師・祖先・郷里
から受けたご恩を、子孫にも伝える「報恩」の伝統に他ならない。という結論で、
現代の世相と比較しながら感銘深くお聞きしました。 丸屋記
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■催事情報
シンポジュウム「鉄〜地名と農具」 H22.3.10,.後1時〜3時半、於あきた文学資料館、
基調講演・秋田県内における鉄生産と加工〜講師高橋学。
研究発表・1)製鉄地名から地域史を探る〜木村清幸、
2)農具の変遷・・木製から鉄製〜渡部景俊。
主催・秋田地名研究会。
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