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フェルメールが、自画像を描いたとき

 画家が自画像を絵に描くのは、どのような時なのでしょうか?フェルメールと並び賞される画家レンブランドは、自分の若い時、高齢になった時も、自分の自画像を描きました。ゴッホも、亡くなる前に自画像を描いてます。フェルメールは、自画像として、きちっとした形は残していません。

 しかし、作品の中に自画像らしき人物として残っています。それは、「取り持ち女」・「絵画芸術」の中です。
 

「取り持ち女」の笑う男性 「絵画芸術」の絵を描く男性
取り持ち女 絵画芸術

 このことは、本にも記載されています(⇒フェルメール・17〜19ページ」。私が強調したいのは、作品の中で自画像を描くということは、「きっと画家にとって、その作品は特別な作品ではなかったのか?」ということです。


 私が好きな画家のヒロ・ヤマガタ先生の作品の中に、先生が入った作品として「おもちゃ」という雪の絵があります。作品の中で、小さな先生が絵を描いています。その絵は、先生の友人の子供さんが亡くなって、友人のために描いたとされてます。

 
 私は、フェルメールは、「取り持ち女」で自画像を描いたのは、これから画家として「風俗画」を描いて行くという決意のあらわれと思います。そして、「絵画芸術」では、寄贈する作品として、これだけ素晴らしいものが描けるということを示したかったのかもしれません(⇒フェルメール論・制作の動機202ページ」。

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