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ピーテル・デ・ホーホ(4)

 
 この絵は名作です。女主人が、男性から手紙の内容を聞いているところです。多分女主人は、字が読めないのかもしれません。当時は、結構読めない・書けない女性がいたはずです(フェルメールの世界「161ページ」では、識字率は、結婚時に男性57%・女性32%とされています)。


 『フェルメール作品』の中の女主人は、大変優れた女性なのかもしれません。そして、手紙を持って来る召使い・手紙を受け取る召使いは、内容を十分に認知できてない可能性があります。この絵をみて、ふと、そういうことも考えました。


 この絵の主人公は、男が読む手紙を、一生懸命聞いている女性でしょう。彼女は、絵のほぼ中央に位置していて、赤い上着と金色のドレスを身にまとって、赤い靴を履いています。真珠のネックレスとイヤリングから裕福な家庭の女主人であることが、想像できます。また、女主人に光がよくあったっていることからもわかります。


 ただ、彼女は良い女性でしょうが、男性がドキドキ、するような魅力的な女性には見れません。もし、フェルメールが描いたら、もっと魅力的で、神秘的な女性を描き、きっと見ている、私たちは、ドキドキして、考えなくても良い想像をめぐらしたことになったでしょう。


 このピーテル・デ・ホーホの絵は1670〜74年頃に制作されており、キャンバスに描かれた油絵で、縦77cm×横69.9cmです。彼がアムステルダムに移ってから描かれたものです。ただ、残念なのは、作品は個人所有のため、私たちは観る機会があまりないでしょう。

女に手紙を読む男

 
 デ・ホーホの登場人物は、親切な人が多く、この読んでいる男性は、きっと女主人の夫の友人か、肉親ではないでしょうか?わざわざ、読みに来たのかもしれません。夫は、戦争に行かれているのかもしれません。


 この絵は、当時のオランダの生活をあらわした名作でしょう。デ・ホーホの1番の名作かもしれません。


(2002年10月3日作成)


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