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5日目:自主トレ〜二胡レッスン〜老舎茶館 (2001/12/30) 研修最終日。 頼んだ覚えのない間違いモーニングコールで、朝の5時にたたき起こされる。 電話に出たのはカオさん。とりあえず「いえーす、さんきゅー」と言って電話を切る。 6時まで一眠りしようと思って、うとうと。続いてカオさんに足を引っ張られて起きる。時計を見ると7時半。へっ??
朝食を取りにホテルのブッフェへ。 ところが今朝は、ものすごい人。満席。 困ってしまってうろうろしていると、北京入りする際に話しかけてくれた初老の日本人夫婦(すでにテーブルについて食事中)に「相席しましょう」と声をかけられた。 異国では人の優しさが身に染みる(笑) 同じテーブルに座らせてもらって、いろいろ話す。 やっぱりこの夫妻の部屋にも、昨日からいきなりハンドタオルが増えたとのこと(笑) あと、普通日本のホテルではトイレットペーパーの予備がトイレにおいてあるものだけど、このホテルでは予備がおかれない。 だからペーパーを使い切ったらいちいちフロントに電話して、新しいペーパー・プリーズの要求をしなくてはならないのだ。不便。 これが中国的なのか、三ツ星だからかは謎。 その夫妻に「二胡の練習はやってるの?」と聞かれ、「部屋で昨日の午後3人が弾いてたのですが。」と言うと、「その時間部屋にいたけど全く聞こえなかった。」とのこと。 その夫妻の部屋はうちらの部屋の一つおいた隣だったのだけど、私たちの騒音は耳に届かなかったらしい。よかったよかった。 今日は午前中ティエン父子のレッスンを見学するはずだったのだけど、『敖包相会』の自主トレをするということで、みんな部屋にこもって練習。 その合間に、明日の終日フリータイムをどうするか話し合う。 本当は明日の夜は京劇のおもしろい公演があるそうで、パイさんチエンさんは見に行くつもりらしいのだけど、私たちは日中の予定次第で何がどうなるかわからないから、パスすることにしたのだった。 今日は午後からレッスンだし、夜は前門の老舎茶館に行くことになっているので、旅行社のオプションツアーに申し込むなら今日の午前中のうちということになる。 それで観光に熱心なコンさんがガイドブックを広げて熟考。カオさんと私はお任せ状態。 とりあえずフロントにある日本の旅行社のオプションツアー受付カウンターに行ってみる。が、誰もいない。 代わりに「しばらく不在にするので、こちらの番号に電話をかけてくれ」というメモが。 あのなー、北京での電話のかけ方が誰も分からんのじゃー! とりあえずフロントデスク内に入り込み、中の電話でかけようとしたけど、呼び出し音がなった後、中国語で「○×△☆◎〜♪」というテープメッセージが流れて切れちゃった。まったく。 「胡同」(伝統的な街並みの路地裏横町)を案内して欲しい、というコンさんの希望優先で、午前中のみ旅行社のツアーガイドを雇う計画を立てる。 もっとも私たちでは電話がかけられないので、後で通訳さんに旅行社まで電話をしてもらうことに。 結局明日の午前中はガイド付き胡同めぐりとして、午後からはコンさんの計画では、「故宮博物院」見学、その後前門の有名な陶器ショップでお買い物、という予定らしい。 お昼になり、3人で食事をとりに出かける。 昨日みんなで入ったお店の隣の中華料理店に入ることに。 店内には水槽があり、2日目に姿蒸しで食べたなまずもどきも泳いでいる(笑) 注文したのはタンタン麺とチャーハンとなにかの炒め物。 タンタン麺がおいしかったー。そんなに激辛でもなかったし。 チャーハンはどことなく化学調味料風味・・・ 食事で思い出したけど、どこかの料理店で一人で食事していた男性が、ラーメンをおかずに白ご飯を食べていた。 これをやるのは関西人だけと思ってたんだけど、本場中国でもやるの?? それともこの男性は実は日本からきた関西人だったのだろうか? 昼食を取っていると、ティエンファミリーと通訳さんも、通りから見えたのか、同じお店に入ってきた。 二胡の老師は?と聞くと、調子が悪く、自宅に戻られたとのこと。 で、午後からレッスンを受けるはずだった私たちに、家まで来て欲しいとのこと。あららー。 14時半に出かけるつもりで準備しておいてくださいと通訳さんに言われる。 部屋に戻って準備していると、RRR...と電話が。 通訳さんかな?と思って私がでたら
とりあえずカタコトのできるカオさんに受話器を放り投げてみる(笑) 受話器を受け取ったカオさん、中国語で何か応答。(後で聞いたら、「中国語が分からないので、あとで通訳さんに折り返しかけなおしてもらいます」と言ってたらしい。) そのうちカオさんが電話の向こうの老師と数字を確認し始め(後で聞いたら老師宅の電話番号だったらしい)、何度も老師とカオさんが中国語で数字を読み上げるのだけどうまく通じず・・・ こりゃダメだ、と思った老師、なんと電話番号を歌いだしたらしい。 5627→ソラレシー、と。 うむ、音楽は万国共通である。めでたしめでたし(謎) 通訳さんが食事から戻ってきたので、二胡の老師宅に電話をかけてもらう。 用件は、少し早めの時間に来てもOK、というものだったらしい。 ついでに通訳さんに、旅行社に電話をかけて日本語OKスタッフを呼びだしてもらい、コンさんが明日の胡同巡りのガイドの交渉をする。 ティエンファミリー、パイさん、チエンさんに、17時半ロビー待ち合わせ(夕食&老舎茶館に行くため)の約束をして、タクシーで老師宅に向けて出発。 王府井の近くの胡同と聞いていたので繁華街の賑やかさがあるのかなと思っていたら、路地裏の静かな住宅街だった。 老師の家は集合住宅の一室。中国では家の中でも靴を脱がないので戸惑う。 テレビのある部屋でレッスンすることに。居間なのかな? お加減はいかがですかと聞くと、ホテルの空調がどうにも体に合わなかっただけ、とのこと。少し安心する。 15時過ぎからレッスン開始。 ベランダのインコ3匹がちゅんちゅんと賑やか。 最初のレッスン曲は『敖包相会』。 老師が修飾をつけたりスラーの位置を変えたり改編。 特にゆったり伸ばす全符の部分に、馬のぱっぱかぱっぱかに相当する修飾をつけ、モンゴルらしくアレンジ。 レッスンのメインはカオさんで、私とコンさんはたまに弾かされる以外はメモと見学。 レッスン開始まもなく扉の外で声がして(老師の奥様だろう)、通訳さんが部屋の外に飛び出していき・・・ なんだ、なにがあったのだ? 通訳さんが戻ってきてから聞いてみると、タクシーの運転手が通訳さんの忘れ物に気づき、わざわざ届けにきてくれたとのこと。 たくさんある胡同の家々の中から、どうやってこのうちを見つけたのだろう? しかしよく忘れ物が戻ってきたと、老師も大感動。 「つい最近までは、絶対に戻ってこなかった。最近は北京オリンピックに向けて乗務員教育がなされるようになってきたから、だんだん変わってきたんだねぇ。」と感慨深げ。 それにしても良かった良かった。 しばらくしてベランダが急に騒がしくなり・・・ どうやらインコが喧嘩をしているよう。ちゅんちゅんちゅん。 あまりに騒がしいので、老師がカオさんに「喧嘩を止めなさいって言っておいで。」と命じる。 ベランダで、老師の口調の通りに中国語でインコを怒鳴りつけるカオさん。老師大喜び(笑)
『敖包相会』の解説を一通り終え、老師が「なんか他にやりたい曲あるか?」と。 日本の教室の先生に、『紫竹調』やってきなさいと言われてるんですー、と答える。 それでは、と、またまたカオさん主体のレッスン。
まもなく17時になる。 ロビー待ち合わせの時間が迫っているのでレッスン終了。 これでお別れになる(はずだった)ので一人一人握手をし、記念撮影をして老師宅を出る。 近くでタクを拾って乗り込むが、道路は夕方の大渋滞。まったく進まず。 結局ホテルに着いたのは18時前かな? こういうときケータイ電話がないと不便よねぇ。 ティエンファミリー、パイさん、チエンさんと落ち合って、一緒に夕ご飯。向かった先はホテルのそばにある、北京ダックの有名店。 北京ダックと炒め物数種を頼んだら、ウェイトレスが「この人数でこの注文の量では絶対に足りないよ。」と言う。 でもそんなにお腹空いてない人もいるし・・・。(みんな昼食は14時頃だったもの) なおもしつこく勧めるので、足りなくなったらそのとき追加注文するから、と言うと、「絶対に足りないから!」と私たちにすごんで行ってしまった。 笑顔を作れとは言わんが、にらみつけるのは止めてもらえません? まもなくダックの丸焼きがテーブルに到着。 そして一斉に写真を撮り始める私たち。 フラッシュが何度も店内に光って、他のお客さん達も不思議そう。 ダックの皮を切り分けるコックさんは何度もカメラを向けられて、硬直し顔が真っ赤(笑) さーて、初めて食べる北京ダックはというとねぇ・・・ ま、こういう料理もあったんだーと言うことで。(^^;; ダックのお店を出てタクシーで前門駅前に移動し、老舎茶館に入る前に先日チャイナを作ったお店に寄って、完成したドレスを引き取ることに。 引き取り日は伝票によると今日、30日。引き取るのはティエンママ、コンさん、カオさん、それに私のドレス。(パイさんとチエンさんはスケジュールの関係上、本日昼間に採寸。) みんなわくわくしながら店に入ってカウンターに行くと・・・
みんなカウンターの中に入り、ハンガーにかけて吊り下げられたたくさんのドレスの中から自分のを探し出す。 が、私のがない・・・ ハンガーのドレスすべて見て回っても、私のがない・・・
カウンターの台の下に突っ込まれてたから、シワが入ってるし(T-T) とにかく、さっきは出来てないって言ったくせに、ちゃんと出来てるやないかー! 客が引き取りに来たらちゃんと探さんかい! なんで客に探させるねん!! が、とりあえず店員の「早く出ていけ」コールがうるさいので店を出る。ふーんだ(--#) 老舎茶館のショー開始時間まで少し間があったので、前門付近をぶらぶらする。 チャイナ服やチャイナ生地のバッグを扱う商店があり、なんとなくみんなでふらっと入ってみる。 するとまぁ、客引きのうるさいことうるさいこと。 ちょっとでも目線を商品に走らせようものなら、店員はその商品をつかみ、電卓片手に交渉し出す。 こっちには買う気はないと言ってるのに、300元のチャイナブラウスを勝手に50元まで値引きしていくんだもの。 しかも最初は笑顔だったのに、だんだん目が血走ってくるし怒鳴りつけてくるし逃げられないように腕をがしっと掴んでくるし。商品売ってるんじゃなくてケンカ売ってるのか? 茶館のショー開始時間が近づいてきたので、みんなで移動する。 私はさっきから店員にかたく腕を掴まれていたので、仕方なく店員を引きずるようにして歩き出す。 結局店から10mほど離れたところでやっと開放してもらえた。 老舎茶館到着。 ここでは北京の文化を紹介するショーが行われており、観客は茉莉花茶を飲み中華菓子をつまみながら、そのショーを見ることができるようになっている。 出し物は民族楽器アンサンブル、昆劇の立ち回り、相声(漫才)、雑技団の演技、など。 中国語、英語、日本語の字幕がついているが、日本語字幕(横書き)は天井からつるされた飾り物(灯篭みたいなやつ)に邪魔されて、左半分見えない。字幕の意味ないじゃん(笑) 昆劇の立ち回りは、偶然昨日中国児童会館で見た『雷峰塔』からの出し物で、ヒロインの白蛇さんが瀕死の恋人に飲ませる薬草を取りに霊山に入り、そこの守り神である鹿さん亀さんと戦うシーン。 これはもうストーリーが分かっているのでみんな楽しく鑑賞する。 でも茶館はステージが狭いので、立ち回りが動きにくそう・・・ (狭いと狭いなりの迫力があるけど。) 茶館の建物前で記念写真を撮ろうと話しながら茶館の建物から出ようとすると・・・わわわ、そこにはものすごい物売りが。 なんかわかんないけど、カタコトの日本語でみやげ物を売りつけようとしている。
その物売りの中にしつこく京胡を売りつけようとするおじさんがいて、「200元。3000円ヨ! ヤスイヤスイ!」を連発。かなりしつこくまとわりつく。 面倒なので通訳さんに、蛇皮は日本に持ち込めないからダメだって言ってくださいと頼む。 そしたら蛇皮を指し、
これにだまされる日本人、いるのかなぁ?(いるかもなぁ^^;) 前門駅前で通訳さんとお別れ。 研修は今日までだったので、これが本当に最後のさよならになる。4日間、どうもありがとう。
地下鉄でホテルに戻る。 いそいそとチャイナドレスに着替える女性陣。 そしてうちらの部屋にティエンママ、パイさん、チエンさんも集まり、撮影大会状態に(笑) 私はスカートのウエストが少しゆるかったけど、自分で止め金具を付け替えられる程度だったので良しとしよう。 それにしても中国の金属ボタン(プチッと止めたり外したりするやつ)って固いね。 外そうとしたら糸が切れるか布地が破れそう。自分で日本製のに付け替えたほうがええのかな? その後パイさんチエンさんと明日こそ6時に起きて太極拳に行くことを約束し、カオさんと最後の会計収支チェック。(毎晩寝る前に領収書を紙に貼り付け、収支確認やってた。) カオさんは今日限りで全体会計役を免除されるので、とても嬉しそう。 みんなのお金預かってる間は、すごく神経質になっていたからなぁ。 ユニットバスのトイレットペーパーがまた切れる。 女3人だから消費量が多いんだよ。予備のロールをおいといてくれたらいいのに。 面倒なので、日本から持っていったポケットティッシュでしのぐことにする。 ペーパーといえば、中国のトイレットペーパーはなんであんなに弾力があるのだろう? 切ろうと思ってもびよーんと伸びて、なかなか切れない。 それに備え付けのティッシュペーパーもユニットバス内にあったんだけど、あまりの紙の硬さに私はずっと濡れた手を拭くペーパータオルだと思ってて、手を洗うたびにそれで手を拭いて捨てていたのだった。(^^;; その後順番にお風呂に入って就寝。 |
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