北京音楽留学体験記
by てんてん

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(2001/6/13)
第十五話:「転校手続きの巻」及び
「居留証問題で、奔走するの巻」


「転校手続きの巻」

 てんてんでございます。お久しぶりです。最近病気がちのために筆が止まっておりましたが、少しずつ回復の兆しもあり、更に話しを進めることにしました。
 このお話の頃、丁度6月頃でしょうか、学期末も近づき、そろそろZY音楽学院への転校手続きを始めることになります。

 中国では秋に新しい学年が始まります。

 私は臆病ものの上に、語学もろくすっぽできないのに、大胆にも音楽学院に転校するなんて、実は恐ろしい話なのです。今では、音楽学院にも漢語班というのができて、語学を学びながら、レッスンを受けられたりするので、語学ができなくてもなんとかはなるのですが。
 元々、性格が社交的ではない上に、話すのが苦手なので、今でも言葉には苦労しています。
 入学以降、大変なことになるのですが、それは後ほどに。

 語学学校から、地下鉄に乗って、ZY音楽学院へ行き、学内で、たらい回しに合い、最後に外辧(わいばん:外向きの手続きの代表かなあ)に行きました。ちゃんと電話して予約してからいきましたので、外辧の老師は待っていてくれましたが。
 語学は当然できていると思っているらしく、凄いスピードで学内でのこと、寮のことを話してくれました。
 転校手続きというか、入学手続きはあっという間に終わり、いつ頃入寮するかということと、北向きの部屋と南向きの部屋のどっちがいいかという話とか、今度は日本人が何人きそうだとか、そういう話でした。

 ところが、そんなにすんなりうまくいくわけではなかったのでした。


「居留証問題で、奔走するの巻」

 さて、中国で外国人が長期に渡って滞在する場合は、居留証が必要だということは以前にお話したかも知れません。
 中国国内での外国人はこの居留証の携帯を義務づけられています。何かに巻き込まれたりすると、パスポートと居留証、そして、学生証が自分は何々の某であるということを判明する唯一のものとなるんです。

 さて、この居留証ですが、語学学校入学時に、大手の語学学校は学校の老師が代表して、生徒の分を公安局に申請しているようです。その場合だからかはわかりませんが、帳面になっているのではない、簡易の居留証になっていて、2回の延長しか認められていません。
 その期限が切れると、強制退去なんですよね。
 ところが、私は貴重な一回を夏の短期語学研修に使ってしまいました。
というのは、夏、寮生は旅行に行ってしまいます。でも、私は、転校直前で二胡のことで焦っておりましたし、Z老師のレッスンも熱が入っておりましたので、北京から離れることができなかったので、寮に留まるしかなかったのでした。
 ここで、問題が発生しました。

 次の音楽学院の手続きでまた、半年間、居留証の延長手続きをしてしまったら、もう延長することはできないので、居留証の再発行をしなければなりません。
 居留証の再発行にはビザの問題とからんできますし、健康診断もろもろを受けなくてはなりません。とにかく、面倒なのです。

 そのおかげで、ZY音楽学院と公安局を行ったりきたりすることになりました。
 結果的には渡中の際に取ったXビザを、1学期の終わりに一時帰国して、無効にし、再度、学校に入学手続きをして、短期のFビザを取得して行くことにしました。

 日本でも、外国の方が暮らしてられて、きっといろんな不便があるということを推察するようになりました。
それでも、たくましく、自分の目標に向かって努力されている外国人の方を応援したい気持ちです。

 で、私の話に戻りますが、不幸は重なるのです。
次は、そのアクシデントについてお話しようと思います。

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