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(2002/4/11) 第十六話:「バスでスリに合うの巻」 さて、お久しぶりでございます。前回執筆から1年近くたっているのではないでしょうか? 北京より帰国して、更に年月はすすみ4年以上はたったような気がしています。 この間、私ごとなのですが、病気三昧のあげくに、妊娠し、もうすぐ出産ということになりました。皆さんにお目にかかれるどころか、どんどん遠ざかっていくようです。 お腹が大きくなると、二胡の持つ位置が少しずつづれてきます。第一把位はよいのですが、把位が上がると、随分と位置がずれてしまいます。 その上、時々、気がつかずに、でっぱったお腹を弓でひいているということもあり、身体的な感覚の変化というものはとても重要だと感じています。呼吸を深くし、丹田に力をこめるというのがお腹が大きくなると難しく感じます。 また、妊娠初期には異様な程、音に敏感になり、家の犬と同じような遠くの音を聞き分けたりと、人間の感覚というものは流動的だなとも感じました。 また、皆さん、妊婦さんの二胡練習の苦労をお聞かせ下さい。 さて、前回、転校手続ですったもんだしておりました。 夏の北京はフライパンの上にいるようなもので、扇風機をかけても、熱い熱風がやってくるばかり。 語学学校の友人たちもあまりの暑さに眠れず、目に隈をつくっていました。 私は睡眠不足からか発熱し、べろんべろんの状態で北京の故宮近くの公安局に行かねばなりませんでした。最後の居留証手続ですね。 いつもは一人で行動しており、バスに乗るときは必ず、お金を先に用意してお財布を決して人前では見せないようにしてきました。それは、バスにはスリが多いからです。 ところが運悪く、一緒に行った友人がバスの中で細かいお金がないから貸してと言われて、お財布を見せてしまったのです。おまけに日本語を話しているし、狙われるのは当然と言えば当然で。。。。 バスを降りると、鞄が切られていて、お財布だけが抜き取られていました。その日は手続に必要なパスポートなど大事な書類が入っていましたが、それは別にまとめて袋に入れていましたので、難を逃れました。 あれだけZ老師に言われていたのにとうとう災難に遭ってしまいました。でも、そのことは老師には内緒。言ったら心配するに違いないから。 皆さんもバスのスリには気をつけて下さいね。 そのことがあって以来、中国ではお財布を使わなくなりました。 |
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