北京音楽留学体験記
by てんてん

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(2000/8/28)
第二話:「留学準備って???の巻」


 皆さん、こんにちは。てんてんです。今日は留学準備について軽くお話します。

 一、家族との話し合い 二、お金の算段 三、現実的な手続き(健康診断、入学許可証とかビザのこと)、かな?

 三、現実的な手続きは 日本で出ている留学情報雑誌を読むと、丁寧にどうすればいいか書いてあるので、それにそって準備をすすめていました。健康診断とか、入学希望の大学に入学許可証を出してもらうとか、領事館にビザを取りに行くとか。

 結局、語学学校は昔から定評のある北京のX学院を選びました。前回登場のZ老師の家に近いからと、先の日本で習っていたS先生がすすめてくれたのでした。(ところが、返事が来たのはその分校で、遠かったんですね。)
 今は音楽学院の中でも漢語班があり、中国語を勉強しながら、レッスンを受けることもできるそうです。ですから、語学を勉強しながら音楽も学びたいと目的をしぼってる方は、そのコースもいいですよね。

 手続き上、特にトラブルもなく、準備はととのって行くのですが、心配は語学と、二胡の腕前のことです。
 語学は、日本で週に一回初級の会話を習っていて、隔週で、音楽のテキストを読むのを留学生の方に協力してもらっていました。
(でも、その留学生の先生は蘇州の出身で、昆曲のグループをつくっていたそうです。それで、翻訳そっちのけで、昆曲のフレーズや方言を教えてもらってたりしてたんですね。忘れてしまいましたが)

人民音楽出版社
<全国二胡考級作品集>試行版
(画像をクリックすると別ウィンドウで拡大表示され
ます。)
 二胡の方はというと、その当時、二胡教室で使っていたテキストが人民音楽出版社<全国二胡考級作品集>の試行版で(現在は改訂されて、内容も少し違って出てます)、レッスンでは4級5級のあたりの曲を習っていました(詳しいことはこれから後の<Z老師 留学生楼に現るの巻>で見て下さい)。

 <中国音楽大全 二胡>の1巻から10巻までのCDを持っていましたので、テキスト内にある曲をできるだけ聞き、気に入った曲は譜読みを始めていました。

 でも、正直な所、地方色の強い曲は楽譜を見ても、録音を聞いてもピンとこない状態でしたね。

 そして、北京で何が必要で、どのような環境なのかは日本ではまったくわかりませんでした。



 *中国音楽大全って?
中国唱片総公司出版、発行<中国音楽大全 二胡>1〜10巻
38人の演奏家が86曲を演奏しているいわゆる名演集です。
1992年に出版されていますので、最近のものはありませんが、二胡を独奏の歴史を知るには良い材料だと思います。
(画像をクリックすると別ウィンドウで拡大表示されます。)

<中国音楽大全 二胡>第一巻表紙


 *テキスト
以前、楽譜は習わなければ、入手できませんでしたが、楽譜集がたくさん印刷されるようになって、参考になります。
上海のS音楽学院では上海音楽出版社<中国二胡考級曲集>のテキストをよく使っているようです。
北京の方は、古い書き込みのある老師の楽譜をコピーさせてもらったり、本科生でもあんまり楽譜集は持っていなかったように思います。

私は主に、人民音楽出版社<全国二胡演奏考級作品集>を使っていました。
これは現在第一セット全2巻、第二セット全4巻、第三セット全4巻の10冊になっています。
(画像をクリックすると別ウィンドウで拡大表示されます。)

上海音楽出版社
<中国二胡考級曲集>

人民音楽出版社<全国二胡演奏考級作品集>
(<全国二胡考級作品集>改訂版)

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