北京音楽留学体験記
by てんてん

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(2000/9/16)
第五話:「Z老師のお宅拝見の巻
違う違う レッスン本格的に始まるの巻」


 前回、やっとこさ、Z老師に対面することができました。
レッスンはZ老師の家でするらしく、次の休みに、初めて伺うことになりました。

 中国に行って、レッスンの楽しみと言えば、お宅拝見なのです。間取りとか、そこに置いてあるものとか、そして、その空間でレッスンするのはとても楽しいです。

 さて、Z老師のお宅は、北京の王府井のとある胡同(フートン:北京のちょっとした通り)にあります(お暇な時に地図見てね)。

 語学学校の留学生楼からは、バスを乗り継ぎ一時間ぐらい、その後、歩いて15分。行きに早くて1時間半。帰りは混雑に会うと、2時間かかります。
北京の市内は交通渋滞もありますので、バスが遅れます。で、道がなんだが、でかいので、歩くと疲れます。

 その上、バスが地獄なのです。ぎゅうぎゅうづめで、何度も扉に挟まれたり、乗れずに乗り過ごすことがありました。
 夜のバスは妙に暗く思えますしね。

 話は戻って、Z老師の住む集合住宅は、住人は芸術家ばかりで、劉天華の親戚の人や、NHKドラマに出てきた年輩の有名俳優らが住んでいます。
 そのあたりは偉いさんの官邸の跡が、四合院ホテルに変わって、フランス人が住んでたりする、便利なのに静かで北京らしい所でした。
 住宅に面する胡同の両側には木が植えてあって、夏には、日差しをあびてきらきらと、秋には木の葉が風にまって、冬には木の葉が全部落ちて、いつも季節を感じていました。

 約束した時間にベルを鳴らすと、Z老師がにこやかに招き入れて下さりました。が、私はとっても緊張していました。
 レッスンする場所は、老師のおうちのリビングで、丸テーブルに二人向き合って、レッスンしていました。

 まずは、Z老師から、前回にひいた曲(第4話を参考にしてね)の手直しをされ、その後、今後のレッスンの内容について、説明して下さいました。

  レッスン内容は次のような項目です。
一、基礎改造計画練習
二、二胡の楽器の構造等についての勉強(簡単な修理方法とメインテナンスについて)
三、Z老師のテキストをもとに質疑応答
四、曲の理解(作曲者や曲の成立の背景、曲の解釈、それによる奏法など)

 次の巻では、その中の 一、基礎改造計画練習についてお話したいと思っています。


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