飛騨街道(野麦、益田街道)
Hida Kaidou

塩尻峠より
  会社が退けてから、車で甲州街道を下った。まだ、中央高速道路が開通していない頃の話である。
  夕方の6時、新宿出発で茅野に着いたのが夜中の12時前であった。すっかりお馴染みとなっていたC旅館に泊まり、翌朝さらに甲州街道を下った。飛騨街道の基点となっている松本へ入る手前の峠が塩尻峠である。諏訪湖と八ヶ岳が良く見える峠である。
塩尻峠・塩峰御野立公園
  今でこそ、道路も整備され走りやすくなっているが当時は砂利道であった。もちろんトンネルも無かった。峠を上りきりほっとしたところで休憩し、その後、松本より今回の目標である飛騨街道(国道158号線、野麦街道とも言う)へと入った。
  国道158号線は、そのまま平湯峠の方に向かっており、飛騨街道(野麦街道)は梓湖(安曇、あづみ)より左に分岐し、26号、39号線となり木曾街道(国道361号線)と合流し、高山に入る道となっている。 
平湯峠
  従って、国道158号線は途中から飛騨街道とは呼ばなくなるが、今回は野麦峠が通行止めであったので、そのまま158号線を走った。途中上高地に寄った後、安房峠(1790m)を越え、この平湯峠(1684m)にやっと着いた。
  途中の山道が、凄い悪路で何台もの車が崖下に転落していた。まだ、舗装もガードレールも整備されていなかった。 
乗鞍岳登山口
   当然、安房峠道路(有料トンネル)や、平湯トンネルなんて無かった。ひたすら、ハンドルを握ってすれ違いもままならない狭く険しい砂利道を、ローギアで埃にまみれての登攀であった。それだけに、平湯峠に着いたときはほっとした。
   平湯より高山までの道はほぼ舗装され、狭いが快適な道であった。途中飛騨大鍾乳洞を見て高山に入り、その後再び飛騨街道(この辺は益田街道とも言う)を下呂温泉まで飛騨川沿いを下り、ここで宿を取った。丁度、盆踊りをやっていたので、夜は夕涼みを兼ね出かけてみた。
中山七里
   翌朝、飛騨川沿いを犬山に向かった。途中の中山七里(なかやましちり)は飛騨川が下呂を過ぎた辺りから南西に向きを変え、蛇行しながら、約七里の間、峡谷を刻みながら流れ、金山に至る所である。川に沿った道も蛇行し、嘗ては交通の難所でもあったが今は走りやすい道路となっている。道端に車を停め、川の側まで下りてみた。冷たく綺麗な水であった。   
飛騨川
   中山七里で、休憩した後は、飛水峡を経て、犬山に向かった。
   実際の飛騨街道は隣接諸国から飛騨に至る街道を言い、野麦街道、そしてこの益田街道の他、富山と高山を結ぶ神通川沿いの越中街道を総称して飛騨街道と呼ばれている。従って、今回の紀行文はタイトルに偽りありとなる。越中街道は、別途取り上げてみたいと思っている。 
犬山・明治村
   飛騨街道の始点、美濃加茂市(中仙道大田)に着いたのは3時過ぎであった。    犬山の明治村で最後の休憩を取り、小牧を経て、春日井インターより東名高速道路に入り、一気に東京まで帰った。着いたときは、深夜になっていた。
   今回は、会社の同僚、N氏夫妻とのドライブであった。


ルート
 
新宿〜中仙道〜茅野(泊)
〜諏訪〜塩尻峠〜松本〜飛騨街道
平湯峠〜飛騨大鍾乳洞〜高山
〜下呂温泉(泊)〜飛騨川〜中山七里
〜飛水峡〜美濃加茂〜犬山〜
明治村〜小牧〜春日井
〜東名高速・東京

総走行距離  780km
駐車場

塩尻峠 無料
平湯峠 無料
中山七里 路肩
犬山明治村 有料

7008/0209
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