発責 大館市東台6-5-83  鷲谷豊

   北羽歴史研究会 会報 NO.208 2009(H21)年2月1日

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 2月、古文書学習会を開催します。  

217日()古文書学習会開催13:1015:30 於大舘市中央公民館

                  

テキスト1、先祖「覚」杉山五兵衛       

   2、須藤弥兵衛より吉成藤兵衛宛書    

                           講師・千葉克一

 (南部御境切支丹御改事件、由緒田地石高の事、杉山氏系図、須藤氏系図)

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     22回定例総会を終え新年度へ 

 1月28日、第22回定例総会は、司会丸屋副会長、議長高松氏により所定の議

事をへて報告・提案等を可決、役員補充も決定となりました。新年度はさらに会員

各位共に、特に新会員の新気力で歴史の数々を探ることが出来ることを期待します。

総会を終ての懇親会で渡辺氏より話題提起あり。室町時代足利幕府六代将軍義教

(よしのり)が籤(くじ)引きで決まったという話と、正月のいろいろ、なんとか正月と

いう話など新聞記事からのご披露でした。参加各人より一言挨拶を頂戴、6月に市

民体育館で「出前うたごえ喫茶」開催畑沢サンなどの元気な報告もありました。

■ 安藤昌益研究発表会 2月21日〜22日 於東京都北千住西駅前、丸井デパ10階、

発表、図書調査・墓碑探索・千住古文書・静谿漫筆解読・八戸近藤・盛岡斎藤・花巻八重

樫・東京栄山・東京矢内。主催安藤昌益と千住宿の関係を調べる会、tel03-3887-8021

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■ 再現・六十年前の大舘の歩み       丸屋 悧 

 今年の干支(えと)は己丑(つちのとうし)だそうであります。歴書により

ますと干支の「干」は「幹」であり、「支」は「枝」とされ、この二つを合せ「干

支」では一本の草木、生命体になると言われております。/  己はもともと紀

(すじの意)を語源としており、草木が繁茂して盛大となり、実を結ぼうとし

ている状態を表し、丑は紐(ひも・からむの意)で、萌え始めた芽が種子の中

でまだ十分伸びていない状態で、春を待つ様を表していると言われております。

/   昨秋以来、金融危機、大不況、業績悪化、人員削減等々、暗いニュースが

続きましたが、今年はいったいどんな年になるのか、「己丑」の文字は意味あり

げで、なにやら暗示的ですが、はたして明るく「チェンジ」するのか誰しも気

になるところです。残念ながら私にはそれを占う才能もありません。

そこで60年前、同じく「己丑」の年であった昭和24年の大舘の様子はどう

であったのか、その歩みを『大舘市史』などから拾ってみました。 

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 [大舘市史第五巻] より抜粋       

1月 ・20日第1回秋田県復興宝くじ発売(2月19日迄)。1枚20円、総額2000

円、賞金は特等10万円、一等一万円から5等10円まで。2月26日抽選の結果、

大館市昭和町木次谷直治さん(44歳)に特等が当った。 ・23日衆議院議員選

挙。一区石田博英(民主自由党)畠山重勇(民主党)当選。/ ・雪の無い正月で川

の土手にフキノトウが顔をだす。・大舘授産場が設置される。/

2月・13日大舘町と釈迦内村、市制懇談会を行う。・21日小坂、花岡鉱山労働

組合、賃上げ要求の24時間スト。/  3月1日傷痍軍人補導所として設立された

同興財団大舘作業所は、県営大舘鉄工共同作業所として新発足する。/  4月・2

日サマータイムを実施する、9月10日迄。/ 月・1日矢立信号所、駅に昇格し

津軽湯の澤駅となる。 ・機構改革により大舘郵便局の電信、電話部門が分離、電

話電報取扱所となる。/ 8日北秋田の田地3.575町歩、水不足で植えつけ不能。

7月9日大舘町、公民館で敬老会を開催する(70歳以上)。

8月 ・花岡〜山瀬間の道路改修工事、第一期工事着工(24年度2ケ年計画で9

km開設、24年度は花岡〜越山間4km)  ・回覧雑誌お目見え。新刊誌1冊の値段で、

好きな新刊誌6冊を見られる。 ・大舘町に幸運の手紙が横行する。・花岡鉱山付

属病院新築落成する。

9月 ・小坂鉱山茂内〜新沢間電化工事着工。

10月25日 同和鉱業人員整理。小坂405名、花岡157名で組合と協定成立する。

 10月・朝鮮人金一秀、李鐘応の二人、姥沢に中国人遺骨が散乱しているのを発

見、留日 華僑民主促進会に連絡する。

11月 1日道路交通法一部改正、歩行者は右側通行となる。 ・20日大舘工業会

は農家の窮乏打開策として椎茸栽培を奨励。〜23日まで北秋田各地で普及講演会

を開く。11月・花岡鉱山で堤沢鉱床露天堀着工する。・内閣統計局の消費者実態調

査の結果、大舘町1所帯(5.54人)月平均支出額13,500円(11月1ケ月間、全国

市町、約3300所帯の抽出調査) 

12月 ・大舘町役場内に間借りしていた大舘労政事務所、職業安定所、労働基準

監督署は新庁舎(元女子農業学校校舎を城南小学校側に移築したもの)に移転。

この年、 大舘町人口23,001人、釈迦内村6,478人、矢立村3,897人。

  [比内の歴史]から該当部分を転載 

1月23日 衆議院選挙が行われ、畠山重勇が当選する。 3月10日 大葛産業

全焼する。 12月1日 大葛小学校丹内冬季分校を開設する。

  [田代町史](別巻)から該当部分を転載

4月 3日坂地火災、早口郵便局と住家6棟、小屋1棟、13世帯消失。

 ・8日早口小学校平滝分校開校式。 ・29日おが屑を材料に代用燃料生産、

早口営林署が工場設置。

5月28日早口駅舎改築 9月15日山田小学校独立校舎落成。建坪194.25坪、

延べ323坪。 この年、横綱双葉山一行が、出口能登谷旅館向いの広場で興行(勧

進元小笠原正二)。・大野部落に電灯ともる。・早口営林署が平滝総合試験地を設置

(41.13ha)。/以上終

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■古文書では元号年を書いてない文書が多い。干支があれば推測判定がやや可能と

いうが?。平成21(2009)60年前は昭和24(1949)ですね。この間のようだが、

古い昔のようでもある。 WA 

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