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眺望の中の建物

 「デルフトの眺望」のひとつのポイントは、中に描かれている建物だと思います。ほぼ中央に描かれた時計塔のある門がスヒーダム門です。そのとなりの、奇麗な淡い黄色の建物新教会)の方にある建物が、ロッテルダム門です(このCatch eyeの写真では、その一部しか見えていない)。


 そして、このCatch eyeの写真では、反対側の端に描かれている赤い屋根の上の建物が、旧教会です。Catch eyeした時、偶然にも写真の両端に新教会と旧教会をとらえてました。これには、建物を調べていて驚きました(⇒フェルメールとオランダの旅・『デルフトの眺望』の光の時・43ページ)。さらに、(○o●;)なのは、新教会の尖塔(せんとう)は、1872年に焼けて焼失していますが、旧教会の塔は現存しているそうです。デルフトへ行った時には、是非見てみたいものです。そして、ここに描かれている橋を越えると、流れはアウデ・デルフト運河とニーヴェ・デルフト運河にわかれます(⇒フェルメール・『デルフトの眺望』・62ページ)。


 「フェルメールは、新教会で洗礼を受けて、旧教会に埋葬されている。」そうです。(⇒フェルメールとオランダの旅・『デルフトの眺望』の光の時・44ページ)。生涯のほとんどを、デルフトの町で過ごしたフェルメールは、ある面ではこのふたつの教会の間を歩いた人生だったのかもしれません。彼は、まさか自分の残した作品が、世界中のこれ程沢山の人を魅了することになるとは、思いもしなかったでしょう。



マウスポインタを写真の上に載せてみてください。

普通に観られます。

 「この絵は正確に町を再現しているような印象を与えるが、眺望は必ずしも事実どおりではなかった。」(⇒フェルメール・デルフトの眺望・62ページ)と記載されています。実際の地図では、フェメールの絵よりも、もっと密集していたようです。フェルメールは、より調和を取るためにあえて、この構図にしたようです。


 私は、そうなったことはそれで良かったと思います。必ずしも全てを忠実に描く必要はないと思います。


 例えば、下写真二枚は、尾道のほとんど同じ場所から、向かいの向島を撮ったものです。この二枚から一つの絵を作るとしたら、何かを取り入れ、何かを除かねば、ならないのではないでしょうか?



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