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壁の絵

 「天秤を持つ女」の一つのポイントは、「壁の絵」でしょう。この絵は、(最後の審判)で、ヤコブ・デ・バッケルの作品と言われてます。絵の内容は、女性の頭の上に位置するキリストが居て、天国に導く人たちと地獄に送られる人たちが下に描かれています(⇒フェルメール・天秤を持つ女・72ページ)。


 問題は、この「天秤を持つ女」の背景にその絵が、描かれているということです。このことが、天秤で量る=審判を下すということにつながると考えられます。「壁の絵」の存在が、とてつもなく、絵全体に影響を与えているのです。
 



マウスポインタを写真の上に載せてみてください。

普通に観られます。

 「絵の中で『秤る』という行為が二重の意味を帯びるような工夫がされているのである。」(⇒フェルメール論・精妙な構図が呼び寄せる寓意的解釈・212ページ)やはり、女性は秤ることによって、審判を下しているのでしょうか?


(平成14年7月11日作成)


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