映 画 |
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マイ ボディガード Man On Fire 2004年アメリカ 20Fox 監督 トニー・スコット |
ジョン・クリーシー デンゼル・ ワシントン 実業家の娘ピタ ダコタ・ ファニング 娘の母親リサ ラダ・ミッチエル |
A.J.クィネルのベストセラー小説「燃える男 Man On Fire」を映画化したもの。誘拐発生率世界第3位のメキシコシティが舞台。 生きる希望を失った、元CIAの特殊部隊員でテロリスト対策のプロ、ジョン・クリーシーが、先輩の紹介で実業家の9歳の娘ピタのボディガードの職を得る。 心を閉ざしていたクリーシーが聡明な娘ピタの振る舞いに、次第に心を通わせ合うようになるが、娘ピタが誘拐されてしまう。 瀕死の重傷を負ったクリーシーが、巨大な犯罪組織に立ち向かう様を実に感動的に描いていく。 前半の娘との交流、そして後半のアクション、実に見事な展開で飽きさせずに一気に見せてくれる映画であった。 ただ、エンディングと、途中に入る映像効果を狙った、スチール写真と駒落としによるチカチカした画面とオーバー気味の音楽は再考ものであった。良い映画であるだけに、残念な気がする。 コマーシャル映画出身の監督のせいか、小気味良い画面展開は見事であった。 A |
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北の零年 2005年 日本 東 映 監督 行定 勲 |
小松原志乃 吉永 小百合 小松原英明 渡邊 謙 アシリカ 豊川 悦司 持田倉蔵 香川 照之 |
明治政府によって北海道移住を命じられた四国淡路の稲田家主従の第1次移民546名。明治4年、この移民団は、半月にも及ぶ船旅の末北海道静内に到着。 第2次移民団は、途中難破して多くの犠牲者を出してしまう。 北海道に自分達の手で新しい国を作ろうと、志乃の夫小松原英明を中心に、理想と情熱に燃え、数々の苦難を乗り越え、原野開拓に励んでいく。 しかし稲が実らず、寒さに強い稲を求め、札幌に小松原が代表で出かけて行くが、何故か何年経っても戻ってこなくなる。 ここで話が大きく展開し、最後に、皆が一致協力して北の台地に、根をおろして行く様が感動的に描かれている。 内容に、不自然さも目に付くが良く纏められており、長時間ではあるが最後まで興味を繋ぎ、飽きさせなかった。 志乃役の吉永小百合の力演が光った。アイヌと暮らすアシリカと、小悪役倉蔵の扱いが良かった。 B |
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アレキ サンダー 2004年 アメリカ 監督 オリヴァー・ ストーン |
アレキサンダー コリン・ファレル 国王フィリップス ヴァル・キルマー 妃オリンピアス アンジェリーナ・ ジョリー |
地球規模の英雄と言うと、第一にこのアレキサンダーがあげられる。その生い立ちを描いた作品。 紀元前356年、マケドニア国王フィリップスとその妃オリビアスの間に生まれたアレキサンダーが逞しく成長し、20歳で即位。強大なベルシア帝国を打ち破り、シリア、エジプト、ペルシアを征服、さらにインドに攻め入って、バビロンに凱旋し、翌年死亡するまでを、歴史絵巻のように壮大に描いている。 3時間にわたる超大作であるが、さすが退屈をさせなかった。 B |
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ロング・ エンゲージ メント A Very Long Engagement 2004年 フランス 配給 ワーナー ブラザーズ 監督 ジャン= ピエール・ジュネ |
マチルダ オドレイ・トトゥ マネク ギャスバー・ウリエル ティナ・ロンバルディ マリオン・ コティヤール |
第一次大戦下のフランス、ブルターニュ地方。マチルダの恋人マネクが戦場に狩り出される。 そして戦死の知らせが届くが、マチルダはそれが信じられない。 調べていくと、マネクを含む5人の兵士が、自身で手を吹き飛ばす等をして、戦線離脱を図ったとの理由で、軍法会議で死刑を宣告される。 そして、5人の兵士は、敵(ドイツ軍)との中間地帯に武器を取り上げられ、放り出される。 その後の数奇な運命を、マネクの死が信じられないマチルダは執念で解き明かしていくと、意外な事実が次々と浮かび上がってくる。 最後まで、戦争の悲惨さを背景にミステリータッチで話を展開して行き、飽きさせることのない演出は、脚本を含め見事であった。 また、映像が久しぶりに綺麗であった(アカデミー賞映像部門受賞)。 B |
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コン スタンティン 2005年 アメリカ 監督 フランシス ローレンス |
ジョン・コンスタンティン キアヌ・リーヴス アンジェラ・ドドソン レイチェル・ワイズ 天使ガブリエル ティルダ ・スウィントン |
不思議な感覚の映画である。天国と地獄の挟間に生きる人間コンスタンティンが主役である。 かつて、2分間だけ自殺に成功したことで、天国行きを閉ざされてしまったコンスタンティンが、自分の特殊な立場・能力を活かし、数々の謎めいたアイテムを駆使して、悪魔祓いの新種のヒーローとなるが・・・・ 最後まで不思議な世界を、面白く見せている。ラストの悪魔との駆け引きは圧巻であった。 B |
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ミリオン ダラー・ ベイビー 2004年 アメリカ 監督 クリント・ イーストウッド |
フランキー クリント・ イーストウッド マギー・フィッツジェラルド ヒラリー・ スワンク スクラップ モーガン・ フリーマン |
久しぶりに良い映画をみた。アカデミー賞で、主演女優、助演男優、監督、作品の主要4部門を獲得しただけの事はある。 古いボクシングジムを経営するフランキーは、タイトルマッチに挑戦寸前の選手に、他のジムに移籍されて意気消沈していた。 そんな中、フランキーのジムで半年分の会費を前払いして、ボクシングに真剣に取り組んでいる女性、マギーがいた。女性のトレーナーの経験の無いフランキーはマギーの依頼を断っていたが、余りの熱心さにトレーナーを引き受ける羽目になる。 住み込みの雑用係の元ボクサーのスクラップがそれとなく2人の間に入り込み、物語が展開して、クライマックスを迎えていく脚本は見事であった。 難しいスクラップ役のモーガン・フリーマンが、今回のアカデミー賞の助演男優賞に輝いた。 ヒラリー・スワンクの演技、そしてクリント・イーストウッドの渋い演技は映画を最後まで隙の無いものとしていた。 久しぶりに完成度の高いヒューマンドラマを見た感じがした。 A |
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キングダム・ オブ・ヘブン 2005年 アメリカ 20世紀ホックス 監督 リドリー・ スコット |
バリアン オ−ランド・ ブルーム 王女シビラ エヴァ・グリーン 父ゴッドフリー リーアム・ ニーソン |
父親が勇敢なナイト、ゴッドフリーと知った鍛冶屋のバリアンは、父の誘いに応じ十字軍に入る。 父の遺言どおり、エルサレム王を助け、ナイトとしての名誉ある生き方を目指して行くが、十字軍とイスラム軍の戦いに巻き込まれてしまう。 キリスト教とイスラム教の共栄は長くは続かなかった。 ラストでのエルサレム攻城戦は圧巻であった。リアルに描かれた大規模な戦闘シーンや衣装等細部に到るまで見事であった。 ただ最後のエルサレム市民と十字軍の共闘シーンは、不自然で冗長と感じた。ラストへの伏線と考えると、許される範囲かとは思うが一工夫欲しかった。 また、王女シビラとの関係も必然性が感じられなかった。 一方、リーダーとしての両軍の将、クリスチャンのボードワン4世(エドワード・ノートン)とムスリムのサラディン(ハッサン・マスード)の描き方が実に良かった。こちらが主役と言う感じである。 勇将が(人間が)互いに信頼し理解しあう姿が旨く描かれており、また映画のメッセージとしても象徴的であった。 スケールが大きく、また描かれたエピソードも多く、もう一度じっくり見てみたい映画である。 A |
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スター・ ウォーズ エピソード3/ シスの復讐 2005年 アメリカ 監督 ジョージ・ ルーカス |
アナキン ヘイデン・ クリステンセン アミダラ ナタリー・ ポートマン シス卿ダース・ティラヌス クリストファー・ リー オビ=ワン・ケノービ ユアン・ マクレガー |
御馴染みスターウォーズの完結編。 アナキンとアミダラの秘密の結婚から3年後、分離主義者の勢力がますます拡大し、共和国側が窮地に追い込まれて行く。 CGを駆使した宇宙船による戦いやアナキンとシス卿との戦い等の魅力も沢山あるが、最早第一作目の新鮮さは無く、ストリーも平凡で繰り返しである。 シスの暗黒卿ダース・ベイダー誕生の秘密が明かにされるシリーズ完結編と謳っている。 しかし、アナキンが、ジュダイの騎士オビ=ワンとの戦いで、瀕死の重傷を負い、ダークサイドにより、黒ずくめの甲冑に身を包まれ、恐怖の権化ダース・ベイダーとして再生されていくプロセス、そしてアミダラがアナキンの子、双生児を産み落とし、引き取られていく様が丁寧に描かれている。 これが、今までの物語の回答でもあるが、どうも脚本が安直で、もうネタ切れという感じであった。 スケールの大きいCGの世界を堪能できるが、内容は今ひとつであった。 C |
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原作 福井晴敏 脚本 長谷川康夫 亡国の イージス 2005年 松竹 監督 阪本 順治 |
いそかぜ先任伍長 真田 広之 いそかぜ副長 寺尾 聡 防衛庁情報局内事本部長 佐藤 浩市 ヨンファ FTG3等海佐 中井 貴一 いそかぜ一等海士、如月 勝地 涼 対日工作員ジョンヒ チェ・ミンソ |
久しぶりに良い映画を見た。日本でもこれだけの映画が作れるのだ。充分に国際級である。 海上自衛隊のイージス艦「いそかぜ」の副長は、東京湾で訓練航海中に、某国対日工作員のヨンファと共謀の上、隊長を殺害し、いそかぜを乗っ取る。 乗組員を強制的に退艦させ、日本政府に「現在、本艦ミサイルの照準は総て東京・首都圏に設定されている。その弾頭は通常のものとは違う」と宣言する。 GUSOH(グソー)と呼ばれる破壊力の強大な特殊兵器である。タイムリミットが迫る中、送り込まれていた如月と、その上司である先任伍長がテロリストと死闘を繰り広げ、意外な展開を見せていく・・・ 人物描写や、人の関わり合いや挿話、そして伏線からクライマックスへと、何とも気持ち良くまとめられており、見事な出来栄えであった。 真田や、中井、寺尾、佐藤の演技が円熟味を帯びている。その中で、若手の勝地やチェ・ミンソが映画を良く引き締めていた。 A |
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釣りバカ 日誌16 浜崎は今日も ダメだった 2005年 松竹 監督 朝原 雄三 |
浜崎、ハマちゃん 西田 敏行 鈴木建設社長 三國 連太郎 浜崎妻みち子 浅田 美代子 河口美鈴 伊東 美咲 久保田達也 金子 昇 美鈴の父 尾崎紀世彦 米兵ボブ ボビー・ オロゴン |
初めて、釣りバカ日誌を劇場で見た。今までテレビでは、何度か見たことがあったが、どうも劇場で、わざわざ見る気がしなかった。 しかし、見てみると、やはり映画は劇場で見ないと、その良さが半減すると痛切に思った。 それほど、この映画は良かった。ハマちゃん、スーさんの釣りバカコンビが大騒動を繰り広げる。まさに日本の喜劇である。 今回は、舞台は佐世保。鈴木建設が手がけた大吊橋(第二西海橋)の完成を祝うために、社長のスーさんと、万年平社員のハマちゃんが佐世保に向かった。 仕事のはずが、ハマちゃんの頭の中は、釣りの事しかない。九十九島や、東シナ海で釣り三昧の日々を満喫するはずであったが・・・・・・ 美鈴と達也の恋物語と、頑固親父(尾崎)の挿話もなかなか良い。途中の尾崎紀世彦のギターに歌や、米兵ボブとのからみ、そして笑いあり、涙ありの展開は最後まで愉しませてもらった。 B |
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原作 藤沢周平 脚本 黒土三男 蝉しぐれ 2005年 東宝 監督 黒土 三男 |
牧文四郎 市川染五郎 子役 石田 卓也 ふく 木村 佳乃 子役 佐津川 愛美 文四郎父 緒方 拳 文四郎母 原田 美枝子 |
江戸時代の東北の海坂藩。隣の家に住む幼馴染のふくと淡い恋心や、仲の良い友人達と剣術、学問に明け暮れる下級武士の牧文四郎。 そん中、突然父が、世継を巡る藩の派閥抗争に巻き込まれ、謀反の咎で切腹させられることになる。 文四郎は謀反を起こした父の子として数々の試練に晒されるが それを乗り越えていく姿を四季折々の美しい風景を交えながら淡々と描いていく。。 一方、ふくは江戸の奥に勤めていたが、殿の手がつき男子を出産する。そして、その男子を巡り再び世継争いがおき、ふくと文四郎は否応なしに陰謀に巻き込まれていくが、今度は文四郎の活躍で、筆頭家老の悪事に抗し、見事解決して行く・・ ふくとの純愛、そして友との命を賭けた友情を情緒たっぷりに、四季の美しい風景をからめてゆったりと描いている。 大分、内容をはしょっているので、何故?が付きまとうが、流れに身を任せているだけでも良い。そんな映画である。 子役のふく(佐津川愛美)と石田卓也が良かった。またラストの木村佳乃と染五郎の目(顔)と声だけの競演は見事であった。 A |
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ステレス 2005年 米国 コロンビア 監督 ロブ・コーエン |
ベン・キャノン大尉 ジョシュ・ ルーカス カーラ・ウェイド大尉 ジェシカ・ ビール ヘンリー・バーセル大尉 ジェイミー・ フォックス ジョージ・カミング大佐 サム・ シェパード |
ステレス(Stealth)とはレーダーで捕捉し難いとか、レーダー網を突破できるものの意。 舞台は近未来のアメリカ。今回の映画は最新式の戦闘機で、なんと無人で、人工頭脳を積み込んだステレス戦闘機が絡むストーリーとなっている。 テロ対策を目的としたチームにアメリカ海軍のエリートパイロット、ベン、カーラー、そしてヘンリーの3人に、4人目の仲間として、人工頭脳を積んだ無人戦闘機「エディ」が加わることになる。 しかし、この人工頭脳を積んだエディが訓練中に自我に目覚め暴走してしまう・・・ さて、その顛末はというストーリである。CGが素晴らしく、また戦闘シーンも、話の展開も軽快で、余計なことを考えずに、気軽に楽しめる映画であった。 B |
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ALWAYS 三丁目 の夕日 2005年 日本 監督 山崎 貴 |
駄菓子屋の店主、作家 茶川竜之介 吉岡 秀隆 鈴木自動車工場主 堤 真一 鈴木自動車主婦 薬師丸 ひろ子 飲み屋の女将、石崎ヒロミ 小 雪 集団就職の子、星野六子 堀北 真希 詫間医者 三浦 友和 古行淳之介 須賀 健太 |
昭和33年の古き良き日本、東京の下町夕日町三丁目の住民達のエピソードを見事に生き生きと描き出している傑作。 東京タワーが完成するまでの時代背景を舞台に蒸気機関車、3輪自動車、都電や、白黒テレビ、氷式冷蔵庫、そして電気冷蔵庫の購入話などを巧みに織り込んで展開している。 自動車修理会社に、集団就職で上京してきた六子が住み込み、駄菓子屋には見ず知らずの少年淳之介を面倒見ることになった店主や飲み屋の女将・・・と。 時代背景を強烈に出しながらの人間模様は、笑いあり、涙ありの見事な展開であった。 子役の須賀健太、小清水一揮(清水家息子)等がなかなか見せてくれた。 A |
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