映 画 |
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SAYURI 2005年 アメリカ 監督 ロブ・ マーシャル 原作 アーサー・ ゴールデン Memoirs of a Geisha |
さゆり チャン・ツィイー さゆり少女時代 大後 寿々花 会長 渡辺 謙 豆葉 ミシェル・ヨー 初桃 コン・リー 延(のぶ) 役所 広司 置屋の女将 桃井 かおり |
幼い頃祇園の置屋に売られた千代(さゆり)。辛く厳しい日々で、全ての希望を失った時、声を掛けたのが会長と呼ばれる一人の紳士であった。 その出会いで、生きる希望を持ったさゆりは、また会長に会える日を夢見、一流の芸者になるよう修行に励んで行く。 そして、花街一の芸者になり、会長と再会する事が出来るが・・・ さゆりの少女時代を演じた大後寿々花(おおごすずか)、豆葉役のミシェル・ヨーが、印象的であった。そして、初桃役のコン・リーと置屋の女将の桃井かおりの熱演が光った。 時代設定、場面設定、人物設定で少し違和感もあるが、それを越えて良く戦前の日本を描いていた。 B |
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男たちの 大和 2005年 東映 監督 佐藤純弥 原作 辺見じゅん 脚本 佐藤純弥 |
漁師・神尾 仲代 達矢 内田真貴子 鈴木 京香 二等兵曹森脇 反町 隆史 二等兵曹内田 中村 獅童 海軍特別少年兵神尾 松山ケンイチ 神尾の同級生野崎妙子 蒼井 優 |
今更「戦艦大和」でもないと思いながら見たが、その先入観は見事に払拭された。感動的で素晴らしい映画であった。 2005年4月、鹿児島県枕崎の漁港に一人の女性真貴子がやってきて、大和が沈んだ場所までどうしても船を出して欲しいと懇願する。 老漁師の神尾が、沈没地点まで小型漁船で連れて行くことになる。 この漁師神尾は元大和の乗組員で、真貴子の父親は神尾の世話になった上官の内田であった。 神尾の回想から物語りは入って行き、大和での訓練や生活、上官内田や仲間達との交流、そして最後の戦闘シーンへと展開して行く。 シナリオが素晴らしかった。仲代の演技と、反町、中村獅童や、少年兵時代の神尾やその同級生妙子とのからみも実に良く纏められていた。 A |
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ミュンヘン 2005年 アメリカ 監督 ティーヴン・ スピルバーグ 原作 ジョージ・ジョナス |
チームリーダー アヴナー エリック・バナ 車両のスペシャリスト スティーブ ダニエル・クレイグ 後処理のスペシャリスト カール キアラン・ハインズ 爆弾のスペシャリスト ロバート マチュー・ カンヴィッツ |
1972年のミュンヘン・オリンピックで実際に起きた事件に基づいて作られた映画。 オリンピックの最中に、イスラエル選手団11人がパレスチナゲリラ「ブラック・セプテンバー/黒い九月」に襲撃され殺害される事件が発生。 激怒したイスラエル機密情報機関「モサド」は犯人暗殺チームを編成し報復を企てる。 リーダーに選ばれたアヴナーは、国に妊娠中の妻を残し、ヨーロッパに向かう。 そこで、他の4人のスペシャリストと合流し、アラブのテロリストの指導部11人を一人一人消して行くことになる。 指示を受けるままに任務を遂行する過程での心の葛藤や家族、国への愛と、事件の背景にある、何とも根の深い問題点を丹念に描いている。秀作。 A |
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フライト・ プラン 2005年 アメリカ 監督 ロベルト・ シュヴェンケ |
カイル ジョディ・ フォスター エアマーシャル ピーター・ サースガード |
不審死した夫の遺体と6歳の娘ジュリアと共に飛行機に乗ったカイル。その機内で転寝しているうちに、娘が居なくなる。 機内を探したが、見つけられず、さらに乗務員より、娘はすでに死亡しており、飛行機には搭乗していなかったとまで言われる。 舞台となった最新式の巨大旅客機を舞台に、誰の助けも無く、たった一人で犯人と立ち向かい、見事解決させていく。 痛快サスペンス。まさにアカデミー賞の主演女優賞を2度受賞したジョディ・フォスター一人舞台であった。 B |
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ナルニア国 物語 第1章 ライオンと魔女 2005年 アメリカ 監督 アンドリュー・ アダムソン 原作 C.S.ルイス |
白い魔女 ティルダ・ スウイントン 長男ピーター ウィリアム・ モーズリー 次女ルーシー ジョージー・ヘンリー |
英国を代表するルイスの全七巻よりなるファンタジー「ナルニア国物語」シリーズの第一章を映画化したもの。 ドイツの空襲から疎開したイギリスのペペンシー家の4人兄弟が疎開先の古びた衣装箪笥の中から、入り込んだ世界は・・・ 冷酷な白い魔女が100年もの間支配するナルニア王国であった。そこは、魔女のため、雪と氷で閉ざされた冬の世界であった。 入り込んだ4人の兄弟が、ライオンとなった王アスランと力を合わせ、魔女から国を救うという壮大なファンタジーである。 子役4人の葛藤や役柄が良く決まっており、綺麗で広大な風景や登場する伝説の動物達、そして戦闘シーンと感心するくらい見事に纏められた作品であった。 ルーシー役のヘンリーが、可愛かった。 B |
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ニュー・ ワールド The New World 2005年 アメリカ 監督 テレンス・ マリック |
冒険家ジョン・スミス コリン・ ファレル ネイテブ・ポカホンタス クオリアンカ・ キルヒャー ニューポート船長 クリストファー・ プラマー 英国貴族ジョン・ロルフ クリスチャン・ ベール |
英国を冒険家ジョン・スミスとネイティブアメリカンの酋長の娘ポカホンタスとの実話を元にした、壮大なドラマと映像美である。 1607年、イギリスをし出発した船が北アメリカのヴァージニア州に辿り着く。新大陸を開拓し、黄金を手に入れることが目的で、自分達の住む砦を作り始めた。 しかし、そこに先住民がすでに生活をしているところであった。砦を築いたその川上には、ポウハタンと呼ばれるネイテブ・アメリカンの強大な王がいた。 船長に指示されて、交渉に出かけたジョン・スミスは、そこで捉えられ、処刑されようとする。それを助けたのが王の娘ポカタンスであった。 2人は結ばれるが、先住民と開拓者の間で激しいが戦いが始まり・・・ 2人は困難の後、再び結ばれるが、やがてスミスはイギリス国王の命でインドへの新航路発見の為出航することになる。 その航海の途中でスミスが死んだと知らされ、ポカホンタスは抜け殻のようになっていたところを英国の貴族ジョン・ロルフに救われるが・・・ 詩情溢れるゆったりした表現は素晴らしいものであった。 B |
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ダ・ヴィンチ・ コード The Davinci Code 2006年 アメリカ 監督 ロン・ハワード |
ロバート・ラングドン トム・ハンクス 館長の孫 ソフィー・ヌーボー オドレィ・トトゥ ベズ・ファーシュ警部 ジャン・レノ |
世界中でベストセラーになっている原作の映画化。いろんな意味で今マスコミを賑わしている話題作である。それだけに、久しぶりにほぼ満員の映画館であった。 ルーブル美術館の館長の死体が発見され、周りに不可解な文字が残されていた。 その文字の中に、館長がその日に会う約束になっていたハーヴァード大学のラングドンの名前が記されていた。その為、殺人の疑いが掛けられ、警察から現場に呼び出される。 そこを館長の孫娘で、暗号解読官でもあるソフィーに助け出される。フランスのベズ警部からの追跡を逃れながら、館長が残した文字(暗号)の謎を解き明かして行く。 歴史に込められた謎、そしてレオナルド・ダ・ヴィンチが残した謎を解く鍵を中心に展開して行くストリーは、迫力に富み、スピーディで面白かった。 映画と芝居はそれを観る人の知識の程度により、受け取る中身が変わるのは当然であるが、この映画もまさにそんな感じの映画であった。 A |
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バルトの楽園 2006年 日本 監督 出目昌伸 |
主要所所長松江豊寿 松平 健 ドイツ軍少将 クルト・ハインリッヒ ブルーノ・ガンツ 所長妻 高島 礼子 |
第一次世界大戦で日本軍はドイツの極東根拠地であった中国・青島のドイツ軍と戦った。激戦の末、捕虜となったドイツ兵4700人は日本国内の捕虜収容所に分散収容されることになった。 映画は、徳島県鳴門市の板東捕虜収容所で2年10ヶ月に渡る間に起きた実話を基に、感動的に描いたもの。 会津出身の軍人松江が、当時(大正時代)の厳しい価値観の中で、捕虜の人権を尊重し、寛容な待遇をさせた。軍上層部と衝突しながらも信念を貫き、パンを焼くことや、楽器を演奏すること、所内新聞を発行することなども認めてた。 また、言語や習慣、文化の違う捕虜と地域住民との交流も深めていった。 第一次大戦が終わり、大ドイツ帝国は崩壊する。自由を宣告された捕虜達は、所長や所員、現地の人たちに感謝の気持ちを込め、ベートーベンの交響曲第九番歓喜の歌を演奏することに挑戦した。 そして、別れの日、収容所の中庭に大勢の地元の人達を招き、演奏会を実施。 日本で始めて演奏されるベートーベンの交響曲第九番は見事な盛り上がりを見せ、感動的な幕切れとなった。 収容所のオープンセットや、各地での現地ロケも力が入り見応えのある映画となっている。ただ、映画のタイトル「バルトの楽園(らくえん)」だけは一寸いただけなかった。 B |
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不撓不屈 2006年 日本、東映 監督 森川 時久 原作 高杉良 「不撓不屈」 |
税理士飯塚毅 滝田 栄 税理士妻飯塚るな子 松坂 慶子 国税局直税部長竹内 三田村 邦彦 |
昭和30年代、飯塚事件をテーマにした映画。 税理士の飯塚毅は中小企業の経営と従業員の利益還元のため、合法的な「別段賞与制度」を推奨していた。ところが国税庁・関東信越国税局は之を認めようとせず、様々な嫌がらせをして、やめさせようとしてくる。 権益を守るため、昭和37年に訴訟を起こすが、敗訴により権威の失墜を恐れた当局は、飯塚の関係する企業への嫌がらせや税務調査を含め、さらに執拗に圧力を強化して、訴訟を取り下げさせようと働きかけてくる。また脱税指導の疑いをかけ、税理士資格の剥奪をも狙ってきた。 国税局に結果として戦いを挑むことになった一人の税理士の7年にわたる苦難の戦いと勝利を、高度成長時代を背景に劇的にまとめた映画である。 かつてNHIKの連続ドラマで徳川家康を演じた主役の滝田栄のまさにはまり役であった。 A |
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日本沈没 2006年 日本 監督 樋口 真嗣 原作 小松左京 |
潜水艇パイロット小野寺 草なぎ 剛 ハイパーレスキュー隊員 阿部 柴咲 コウ 少女美咲 福田 麻由子 文部科学大臣 大地 真央 首相 石坂 浩二 |
小松左京の同名ベストセラー小説の再映画化。 大規模な地殻変動によって日本列島が海中に沈没する予測が発表され、それを証明するかの様な大地震が次々と発生する。 科学者、首相や閣僚の対応、そして世界への避難開始・・・ そんな中、潜水艇のパイロット小野寺と少女美咲が、レスキュー隊員の阿部に救出される。 絶体絶命の時、死を賭して、奇跡を起こすために深海に潜っていく小野寺・・・・ 原作も読み、前回の映画も見たが、今回の映画は内容(スケール)が小さく纏まり、話の展開にも無理があり、一寸物足りなさを感じた。 折角、CGを含め画像が素晴らしいのであるから、もう少し脚本を練って欲しかった。 脇を固めた、大地、石坂等が救いであった。 C |
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釣りバカ 日誌17 「あとは能登なれ ハマとなれ」 2006年 日本 監督 朝原雄三 |
ハマちゃん、浜崎伝助 西田 敏行 スーさん、鈴木建設社長 三國 連太郎 浜崎妻 浅田 美代子 元秘書沢田弓子 石田 ゆり子 |
御馴染みのハマちゃん、スーさんが繰り出す先は能登半島。 元秘書であった沢田弓子が再就職で鈴木建設に戻ってきたが、どこと無く悲しげな表情が気になって、ハマちゃんが気をもむ。 そん中、能登半島の仕事がまとまり、ハマちゃんや、スーさんが今回のマドンナ弓子の実家のある能登半島に行く。 能登半島の景色や温泉、輪島塗の工程の紹介、金沢、そして祭りの描写と、観光映画としても充分に楽しめる構成となっている。 マドンナ弓子の再婚話のエピソードもそつ無くまとめ、相変わらず楽しい映画となっている。 B |
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UDON 2006年 日本 監督 本広克行 |
松井香助 ユースケ・ サンタマリア 編集員、恭子 小西真奈美 香助・姉、藤元万里 鈴木京香 |
ニューヨークでコメディアンを志していたが失敗し、借金を抱え、故郷の讃岐に戻ってきた香助。 失意の香助の前に偶然出会った地元の小さな雑誌社の恭子と、地元の名物うどんの魅力を伝える記事をタウン情報誌に連載し、大ヒットする。 そしてうどんブームが訪れ・・・・ という物語。 うどんの薀蓄話や、讃岐富士を中心とした地元ロケと、十分に楽しめる映画ではあった。 しかし、夢のシーンを始め、脚本、映像等すべてが主人公同様、今一つとの印象は拭えなかった。 鈴木京香が脇を締めていたのは救いであった。 C |
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父親たちの 星条旗 2006年 アメリカ 監督 クリント・ イーストウッド |
衛生兵、ジョン・ブラッドリー ライアン・フィリップ 海兵隊員 ジェシー・ ブラッドフォード 海兵隊員 アダム・ビーチ |
硫黄島の戦いをアメリカ側の視点で描いたもの。アメリカの大攻勢となった硫黄島上陸作戦が舞台。 米軍は、激戦の後、制圧に成功。勝利の印として、星条旗を擂鉢山に掲げる。 その時の一枚の写真を利用して長い戦争に疲れたアメリカ国民の士気を高め、戦争の資金集め(国債)を進めるために作られたヒーローと、その後を、息子の目を通して淡々と描いている。 同じ監督による、日本側から描いた続編、「硫黄島からの便り」が12月に公開される。 B |
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太陽 2005年 ニコラフィルム ロシア、イタリア フランス、スイス 合作 監督 アレクサンドル・ ソクーロフ |
昭和天皇 イッセー・尾形 占領軍総司令官マッカーサー ロバート・ ドーソン 侍従 佐野史郎 皇后 桃井かおり |
ロシアの監督アレクサンドル・ソクーロが、「モレク神」、「牡牛座」に続き20世紀の権力者として取り上げたのは日本の昭和天皇であった。 神の崇められ、戦争に翻弄された天皇ヒロヒトの、退避壕(防空壕)での生活、御前会議、戦争終結、そして占領軍総司令官との会談、合間の生物学の研究等を挟みながら、終戦から一転して人間宣言へ至る苦悩と孤独が重厚な映像の中、淡々と描かれている。 昭和天皇役のイッセー尾形が、渋い演技を見せてくれた。 B |
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武士の一分 2006年 松竹 監督 山田洋次 |
三村新之丞 木村拓哉 妻・加世 檀れい 番頭・島田 坂東三津五郎 剣術師範 緒形拳 使用人 笹野高史 |
30石取りの下級武士三村は、藩主の毒見役を務めていたが、貝料理の中毒に遭い、発熱の上失明してしまう。 役を解かれ、捨扶持での生活を余儀なくされようとした時、番頭である島田が妻・加世に、殿に今の生活が出来るように執り成してやると話を持ちかけ、その礼にと体を求める。ところが島田は何もせず、加世の体を繰り返し求めるだけであった。 それを知った三村は、妻を離縁し、島田に武士の一分を駆けて果し合いを申し込む・・・ 実に良い映画であった。久しぶりに感動した。木村拓哉もよいが檀れいも良かった。又脇役の緒形拳、三津五郎、そして使用人役の笹野高史がいい演技をしていた。 脚本も演出もしっかりしており、隙の無い映画となっている。 A |
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