2024年の暮れ

2024年もまもなく終わりです。能登半島の地震に始まり、激動の年でした。日々悲惨なニュースが流れるにつれ、医師として現地でお手伝いできることがないか模索しましたが、できることは寄付金のみでした。基幹道路も開通し、さらに復興復旧が進むことを願います。

今年を振り返ると医院の方では、診療報酬改定や薬価改定のため電子カルテのマスター登録など慌ただしかったです。

12月中旬には診察室のパソコン、院長のパソコン、インターネットのルーター、2階のエアコン、自動ドアのセンサー、これらがすべて同時に故障し、全て新規に購入しました。データ移行なども無事に完了しました。今、こうして新しいパソコンでブログを更新できて、ほっとしています。

診療内容で特筆すべきは、生物学的製剤(バイオ)のペン型注射の種類が増え、薬価も値下げされ、多くの患者さんに提案しやすくなりました。

アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、蕁麻疹の重症例では、標準治療のみでは症状の改善が期待できません。私はシクロスポリンを用いることが多かったのですが、長期使用では少なからず副作用が生じます。より安全で有効性が高いのはバイオなのですが、高額のため導入を躊躇う方が多いです。しかしながらこの秋より手が届く金額となり、多くの患者さんがバイオの恩恵を受けるに至りました。

バイオを卒業し標準治療に戻られた患者さんもいますが、当院では2020年以降、累計100人以上の患者さんに投与しております。重症の皮膚病はバイオの注射で治せる時代になりました。

2025年は皆様にとり、素晴らしい1年でありますように。ご健康とご多幸をお祈りいたします。

2024年12月30日