ホーム作品(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)渡される手紙

渡される手紙

 「婦人と召使い」の1番のポイントは、今まさに渡されようとしている、メッセージみたいな白い、この手紙でしょう。


 作品の中でも、ほぼ中央に位置する、この手紙は、しっかりと召使いの右手に握られてます。「○○さんから、手紙が届きました。」と言って、渡そうとしているのでしょう。その言葉に驚き、女主人は、書きかけの手紙のペンを置いてしまいました。こうやって、Catch eyeしてみますと、その様子がよく伝わって来ます。


 また、背景が暗いことも、一層白い手紙に眼が行きます。
 



マウスポインタを写真の上に載せてみてください。

普通に観られます。

 「女主人の右手に持つ羽ペンは、召使いが手紙をどこに届けるべきかの指示をまっているのかもしれないことを暗示する。」(⇒フェルメール・婦人と召使い・100ページ)こう解釈した場合、全く逆になってしまいます。この手紙は、今女主人が書き上げて、それを召使いに渡して、「○○さんに渡してください。」と指示していることになります。


 皆さんは、どう思いますか?私は、前者だと思いますが、色々考えるだけで楽しいですネ。


(2002年7月4日作成)


ホーム   戻る