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「天秤を持つ女」の一つのポイントは、「机の上」でしょう。机の上の宝石箱には、色んな色の真珠が沢山見えます。そして、机の上には「真珠の首飾りの女」の女性がお出かけの前に、つけようとしている真珠のネックレスが置かれてます。やはり、同じ部屋なのでしょう。その他に、金貨や銀貨も見えます。そして、紺色のタズベリーが机の上に置かれてます。
問題は、本当にそれら(真珠・金貨など)を秤っているのか、ということです。天秤がすぐ傍にある、このポジション取りですと、当然そのように考えられます。事実、1696年のデッシウス・コレクションの売却では、「金貨を量っている若い女性」と言われ、1830年のオークションでは、女性を「真珠を量る人」と言われました(⇒フェルメール・天秤を持つ女・74ページ)。
マウスポインタを写真の上に載せてみてください。
普通に観られます。
しかし顕微鏡検査(これは凄い)で、天秤の両方の皿は空であることが判明しました(⇒フェルメール・天秤を持つ女・74ページ)。女性が秤っているものは、何か?その答は、女性自身に隠されているように思えます。
(平成14年7月11日作成)
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