ホーム>Let's painting>こんな絵描いてます>絵を描いてわかったこと
貴乃花は引退してしまいましたが、全盛期をすぎたころに、喫茶店で、叔母さんたちの井戸端会議を聞いていると、「貴は腰が高いから、調子悪いのよ!私でもわかるは・・・」と解説されている人がいた。色々なことを言うのは簡単だが、実際どうしたら良くなるのかは、難しいものである。
絵を描いてみて、本当に大変なことが良くわかって来ました。フェルメール作品(25の秀作)とその他のフェルメール作品に分けて評価していた自分の浅はかさに嫌気がさしました。例えば、ヴァージナルの前に立つ女性を秀作と思っていなかったのですが、実際にそれを見た後、本を見ながら、天使を描きはじめると唖然としました。当然のことながら、天使には羽が描かれているのですが、描かれている雲に隠れて、プラド美術館で観た時は全く意識しませんでした。さらに、絵の額の影が二重になっていることなど、気づきませんでした。
絵を鑑賞するのに、どこまで必要かを考えると、全くナンセンスなことをしている気もしますが・・・。ウルトラマリンの絵具は、結構安く、濃い(ディープ)と普通のとか、色々あることを知るのも結構楽しいものです。
今、『青衣の女』の女性(カタリーナ)を、『窓辺で手紙を読む女』の部屋に置いたような絵を描いてます(実際この2作品のモデルは、カタリーナと言われてます。)。青いの女の女性は、妊娠しているようなのですが、おなかの大きさは、小さめにしました(⇒三人の女性の比較)。手紙を読み始めている青いの女と、読んでしまった窓辺で手紙を読む女の、間、途中まで読んでるところを描いてみるつもりです。上手く描けてませんが・・・。
油絵というのは、何回も塗りなおすことができるので、終わりを決めるのは、自分です。ですから、10年でゴッホみたいに2,000枚も描く画家もいれば、フェルメールみたいに生涯で50作品くらいしか描かない画家も、存在するのです。ただ、続けて描くと段々息が出来なくなって来ますし、補色する場合に、どうしても時間をおかないといけないこともあります。また、時間をおくと、新たに描けることも事実です。
そういうことを考える、描くことは、結構面白いですよ!次のページでは、別の絵を紹介します。
(2003年5月9日作成)