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こちらを見る女主人

 「手紙を書く婦人」の1番のポイントは、なんと行っても「こちらを見る女主人」だと思います。


 この絵を観る人は、この女主人に、間違いなくCatch eyeされてしまうのでしょう。二つの瞳は、300年以上もの間輝き続けてます。口元は、何かを言いそうです。それとも、笑っているのでしょうか?
 



マウスポインタを写真の上に載せてみてください。

普通に観られます。

 「彼女は、真珠の耳飾りと、髪にはチョウ形に結んだリボンをつけている。リボンはあたかも後光のように彼女の顔をきわださせている。」(⇒フェルメール・手紙を書く女性・86ページ)確かにこの真珠の耳飾りは輝き、リボンは顔にマッチして愛らしい。これは、フェルメールにしか描けない女性だと思う。「家にいるのにこんなに奇麗にする必要はないだろう。」と思われる人もいるかもしれない。しかし、フェルメール作品の中では、時として、家でもファッションショーを開かなくてはいけないのだ。それが、フェルメールだと思います。


 そう考えると、このエレガントな黄色のマントも納得できる。左肩の皺や毛の部分など、実に奇麗に描かれている。


(平成14年7月8日作成)


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