4-1民間事業と公共事業の一体化
永く、土地所有者にとっては「権利関係を解消し自己利用したい」という希望、借地人には「ここに住み続けたい」
「住宅を改善したい」という希望があった。それぞれの希望を実現させるには、住宅再建と地区施設整備を一体化して行うことがキーポイントである。
一般に密集市街地については、住宅の老朽化・高齢化・権利関係などが悪循環となって地区の停滞を招いて
いると分析している(図─6)。
これらの現象を理由に住環境整備事業が進まないという話を各地で聞くが、
当地区では「問題が複雑で個人の努力では解決不能だからこそ、この悪循環を一挙に解決する方策として、
地区施設整備と共同建替え事業を一体的に進める」という方針を示し、行政と地権者の理解と協力のもとに
事業が進展している。 |
図ー6密集市街地の特徴 |