●車が入らない、坂段がきつい
車が進入できず、階段道や急な坂道の斜面住宅地では、「階段道がつらい」「病気や怪我をしたとき、災害のときが心配」「車が横付けできれば」といった声があちこちから聞こえてきます。そして住んでいる多くの方が生活道路の実現を切実に願っています。同時に、住み慣れたこのまちに住み続けたいという思いもたいへん強いものです。北大浦地区で実施した居住者アンケートの結果では、76%の方がこれからも住み続けたいと考えています。
しかし、こうした願いがあるにもかかわらず斜面住宅地では、敷地が狭く車道に接道していないとか、複雑な権利関係、各世帯の高齢化などが、住み続けるための住宅の更新を阻んでおり、住宅の老朽化が進んでいるのが実態です。
北大浦地区では、わずかにバイクが通れる1〜2m幅の道路が、等高線に沿ってとおっており、地区内の生活道路として利用されています。この「バイク道」と垂直につながって1〜2m幅の「階段道(タテ道)」
があり、さらに1m幅程度の「ヨコ道」が「階段道」のあいだをとおり「あみだくじ」のようになっています。場所によっては「ヨコ道」がなく「櫛の歯」状の道路配置になっています。
住宅の多くは「階段道」や「ヨコ道」と接道していますが、さらに、「階段道」にも接していない無接道敷地も少なくありません。 |
|