1日目:いざ北海道へ、しかし、のっけから…

<2月16日(土)天気:雪(札幌)>
旅程:神戸空港から空路北海道へ。

はばタン!!可愛い!!
 朝から快調に目覚め、余裕を持って神戸に向かう。神戸空港は一度行ったことがあるし(参考)、前もってネットで電車の時刻を見てあるので、ほぼ予定通り(9:40頃)に神戸空港着。いよいよこれから冬の北海道へ向かうのかと思うと、とにかくテンションは高まる。
が、空港内の電光掲示板を見るとなにやら嫌な文字が…『札幌千歳行き、到着地天候不良』と書いてあるではないか!!とりあえず手荷物(ザック)を手荷物カウンターに預けるのだが、手荷物カウンターで『天候不良の場合、旭川空港に着陸する可能性もある』と言われる…
まぁ、こういうのは基本的に“脅し”であって、実際は上手に新千歳に到着するだろう、さすがはANAだ!!と、たかをくくっていたのである…。

 まだ離陸まで随分時間がある(10:40離陸予定が、到着機遅れのため15分延びていた)ので、コーヒーを飲んでボーっとした後で展望デッキに出てみることに。すると、やけに人だかり。
どうやら今日(2/16)は神戸空港開港2周年の記念すべき日であり、様々な催し物が開催されているのだが、その目玉である『ウルトラマンとの握手&撮影会』が、この空港展望デッキで行われていた。が、そんなことよりも輪駆の目は、元々兵庫国体マスコットとして期間限定で登場だったのが、あまりの人気のために兵庫県のマスコットにまで大昇格を果たした“はばタン”参考)に釘付けである。はばタンの可愛さはもはや反則の域である。周囲の子供達のはしゃぎっぷりに目もくれず、あやうく2ショットをお願いしそうになったが、明らかに場違いなので(笑)そこは必死で我慢した。→{1}

 しばらくは展望デッキではばタンや、ひめかちゃん(これは姫路菓子博のマスコット)を眺めて悦に入っていたのだが、そろそろ降りようかな…と思った時、なんと神戸空港(を中心とする埋立地)内で2周年記念スタンプラリーをやってると知る。折角だから回らなければ、と慌ててエントリー用紙をもらって、スタンプ回収開始。
しかし、用事もないのに関空行きベイシャトルの方まで走るという(スタンプポイントがあった)努力の甲斐空しく(スタンプ押す行列にも阻まれ)、無常にも搭乗手続き終了時刻が近づく。…結局、スタンプを2つほど回収できないまま、手荷物検査・金属探知機を通過することに。走ったおかげで汗だくになってるし、出だしからどうもよろしくないなぁ。

 その頃、新千歳行きの飛行機は『悪天候の場合は函館空港に着陸します』と(非常時の)行き先が変更しておったのだが、まだまだANA安全神話を信用していた能天気な輪駆さんは、『函館なんか行ったら、どうせまたJiNG君に会いに函館に行くのに、二度手間になっちゃうねー』と余裕ぶっこいていたのである。そうして定刻から15分遅れて搭乗開始。搭乗デッキからは、『2周年ありがとうございます』の横断幕を持った空港職員が見送ってくれて…いざ、北海道へ!!

さて、どこの都市でしょう??
 飛行機が北上するにつれ、眼下に広がる景色は白銀の世界。とにかく生まれて初めての冬の北海道に本州も出ないうちからテンションは上りっぱなし。左の写真は、落ち着いて考えれば本州の某都市なのだが、てっきり旭川だぁ、とか思っちゃったり(そんなところまで飛ばないよ!!)
しかし、1時間半ほど飛んだところで、機長からの連絡が…。無常にも、『新千歳空港悪天候のため、当機は函館空港に着陸します』とのことを告げ、津軽海峡を越えないうちからぐんぐん高度を下げてゆく。眼下の景色は恵山から戸井を過ぎ(未成線アーチ橋が見えたから間違いない)、そして…無事に快晴の函館空港に着陸したのである。ここで一旦待機して、13時の新千歳空港の状況を受けて、函館止めにするか、新千歳に向かうかを決定するとのこと、一旦飛行機から降りて、ロビーで運命の瞬間を待つことに。→{2}
10分程緊張しながら待つうちに13時が過ぎ、結局悪天候は回復に向かうこともなく、神戸発新千歳行ANA404便は函館にて以降の欠航が確定したわけだ。ここからは振り替え輸送によりJRで札幌に向かってくださいとのこと。もちろん函館空港から函館駅へのバス代と、函館〜札幌間の運賃はANA負担である。梅田で働いていた頃によくあった梅田〜高槻市間およそ270円の振り替え輸送とは訳が違う。函館〜札幌間はJRの営業距離でおよそ320km。運賃にして8,590円(運賃+指定席特急料金)かかるのだ。それを100人以上いるこの乗客分全てとは…恐るべし北海道である。→{3}なによりもかわいそうなのは、ツアー料金払って北海道にやってきた人々(ミステリーツアーとかいうツアー客がいた)。どうするんでしょうねこれから。
でも、よくよく考えると電車の振り替え輸送の場合、大きいものになると数万人に影響が出るんだから、どちらも負担金はさして変わらないのかな?とも思ったり。1万人が200円と200人が1万円っていうのは、結局一緒だもんね。

 そうして、函館から北海道入りし、札幌に向かうことになったのだが、空港の機能が麻痺していることから分かるように、札幌近辺は天気が悪い。函館が抜けるような快晴なのに、ゼミの先輩K氏からのメールでは、札幌はここ3日ほど吹雪いてる日が続いているとのこと。大雪でかなり大変なことになっているらしい。それに対して函館は気温も高く(プラスだった)きちんと防寒していた甲斐もあり、非常に過ごしやすい。貸切バスで函館駅まで運んでもらい、空港でもらった引換券をJRの人に渡して札幌行きの特急券に引き換えてもらう。
このまま急げば14:13発の特急スーパー北斗13号に乗ることも出来たのだが、折角函館まで来たら、やっぱり“アレ”だけは食べておきたい!!ということで、次の…15:23発の特急北斗15号の指定券を発券してもらう。ついでに、17日から有効な『北海道フリーパス(普通車用)』を購入し、17日23:10札幌発網走行の特急オホーツク81号の指定券も発券してもらう。しかし、北斗もオホーツクも残ってる指定席は通路側とのこと…これでは指定券の意味がないではないか!!

駒ケ岳です(雲かかってるけれど・笑)。
 お昼は“アレ”。そう、ラッキーピエロでチャイニーズチキンバーガーとチーズオムライスをもしゃもしゃと喰らい(JiNG君も言っていましたが、かなりの量です・笑)食べてる途中に携帯で今日の宿を予約(楽天トラベルには、今回非常にお世話になりました)。15時過ぎに函館駅へ。丁度北斗の改札が始まった頃だったので、さっさと改札を抜けて自由席を目指す(指定席券があるからって、自由席に乗っちゃいかんという法律はないのです)。→{4}すると案の定、自由席はまだ誰も乗っていない。喜び勇んで最前列の進行方向右側(駒ケ岳も噴火湾も見渡せる方向)に陣取る。これで快適な3時間半がほぼ確定だね。

*列車時刻表*

15:23 函館発

↓ 特急 北斗15号

18:59 札幌着

 悠々と自由席に座っていると、後からやってきた親子連れ…の子供の方が輪駆の隣に座る。他の座席もまだまだ空いているのにココを取りに来るとは…鉄道ファン親子か??と思っていたが、そうこうしているうちに列車は札幌に向けて発車。車内検札時の親子と駅員との会話を聞いていると途中の森までしか行かないらしい。列車は懐かしい景色を過ぎて行きながら、小さな峠を越えて氷結した大沼を過ぎる。ぼーっと眺めていると、木々の間から駒ケ岳がその全貌を現した(左写真)。
すると、横の子(親は後ろの席にいた)が、親にタイミングを教わりながら写真を撮り始める(大沼でも撮ってたような気もするが)、そうか、この親子は駒ヶ岳を撮りたかったんだな。でも、ココは自由席、座席はまさに早い者勝ちなのだ、子には悪いがこの場所を譲るわけにはいかんな…ということで、輪駆も駒ケ岳を撮ったりしながら、列車旅を楽しむことに。
親子は森で降りて行き、そこからは一人席。噴火湾を右手に眺め八雲にたどり着く辺りから、雪が降ったり止んだりの天気になってくる。長万部、洞爺、伊達紋別、東室蘭と札幌に近づくにつれて、雪は強くなっている気がする…やはり、道央(石狩支庁)はかなりの雪なのだろう。ただ、東室蘭の辺りでもうすっかり日が暮れて真っ暗。後は登別、苫小牧、南千歳、新札幌…そして札幌なのだが、南千歳の辺りからもう見た目に凄い雪の量である。除雪してないところでは、車が埋まるほどの雪が積もっている。歩道の柵が完全に埋まっている箇所だってある。こういう景色を目の当たりにするのは初めてなので、とにかく車窓からの段階で既にビックリの連続である。
そして、定刻通りに札幌着→{5}。日も落ちたということもあって、列車を降りるとひやりと寒い。ただ、予想してたのよりは寒くないかな?という感覚である。確か2℃位だったかな?それくらいの寒さなら京都でよく体験しているからか…それでもいつも見ていた札幌駅前の景色が、一面の雪景色になっているのを見ると、遂に冬の北海道に来たんだなぁ、と感慨深い。
札幌駅近くにある「オークホテル」(北3西2)へ向かう。ちょっと探す羽目になったが、本当に駅から4,5分のところにあるので、これは便利だ。ホテル入る前に、雪国で一度やってみたかったことの一つ、『更地に積もった雪に割尺を突き刺して雪の深さを調べる』をやってみた(60cmはあった)。明らかに端から見たらなにやってんだか…である(笑)。その後ホテルにチェックイン。宿泊費は素泊まりで4,500円だからまぁ、悪くない(週末ですしね)。当初はネットカフェでもいいかな、と思っていたし、運がよければゼミの先輩の家に転がり込んで…とか思っていたのだが、初日からこう予定を狂わされて、ネットカフェとかで寝泊りするのはあまりにも辛い(翌日が車中泊というのが確定しているだけに)。だからまぁ、多少高くとも、まともな宿を取ったわけだ。

夜の札幌時計台。
 ホテルに荷物を置いて、夕食を探しに外へ。
ちょうどすぐ近くに時計台があるので、脇を通る。そのまま南下すれば大通公園である。この辺は夏には嫌って程歩き回ってるので、懐かしさすら覚える場所である。大通公園はここ数日の雪、そして先週の雪祭りの影響もあってか、たくさんの雪が積もっていて、しかもあまり遊んだ跡がない(やっぱり雪国の人はわざわざ雪遊びとかしないんだろうなぁ…雪だるまもあんまり見かけなかったし)。だから…といってはなんだが、そんな処女的な新雪を見ると雪国で一度はやってみたかったことの一つ、『身体ごと雪に倒れこんで、自分の跡を残す』ってのをやってみる→{6}。楽しい。さすがに北海道まで来ると雪質が凄く良い(パウダースノーってやつだね)ので、体中雪まみれになっても、すぐに払い落とせばそんなに濡れない、ちょっと感動ものである。
そのまま、ひたすら雪道を歩く。靴も関西から履いてきたまんまの靴なのだが、思ったより滑らない。この調子ならわざわざ新しい靴を買わなくてもよいのでは??と、ちょっとした自信が湧いてくる(当初、滑るようなら新しい靴購入して、今の靴は捨てようと思っていた)。ただ、“雪が降ってすぐの地面はあまり滑らない”“一度解けて、固まった地面こそ危険”というのはしっかり胸に刻んでいるので、これだけは忘れないようにしておかなければ…と、細心の注意をはらって歩く。結局すすきのまで歩き、すすきのをぐるりと一回りし、また大通に戻ってきて、結局ふと見かけたスープカレー屋で夕飯にすることにした(チキンカレーとBeerを夕食に)。
(実は、昼飯を食べ過ぎたために、あまり食欲が無かったのだが、歩いているうちに腹が減ったらしい・笑)
さらに、ホテルに戻る前に、セイコーマートでBeer(サッポロクラシック)とつまみ、後は翌日の朝食を購入し、テレビなんか見ながらBeerを飲んで、結局1時頃に眠りに就いたのである。

*この日の出費(道内)*

ラッキーピエロで昼飯1,170円
北海道フリーパス購入で23,400円
函館駅キヨスクで水120円
北斗の車内でHコーヒー280円
オークホテル宿泊費で4,500円
スープカレー屋で夕食1,390円
セイコマでお酒とつまみ、翌日の朝食で738円

16日小計、31,598円


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