8日目:深名線と音威子府、蕎麦の旅。

<2月23日(土)天気:雪>
旅程:札幌〜幌加内〜名寄〜音威子府〜札幌と周遊。

雪化粧した特急スーパーカムイ785系
 朝、今日は始発のスーパーカムイ(6:53発)に乗るために6時起床。前日に結構遅くまで起きていた割には、頑張って起きたと思う。朝ごはんに昨日購入したおにぎりをほおばり(事前に買っておくと温められないのが寂しい、北海道では積極的に『おにぎりあたためますか』)、6時半頃にホテルをチェックアウトして駅に急ぐ。今日は深川からジェイ・アール北海道バス深名線(JR深名線廃止代替バス)に乗って朱鞠内周りで名寄を目指すのだ。何故にJRバスで?旭川から普通列車に乗れば早いのに?と思う人はまだまだ旅人にはほど遠い。
「北海道フリーパス」は北海道内のJR全線はもちろん、ジェイ・アール北海道バス路線も(一部除く)全線乗ることができるのだ。これを利用しない手はないだろう。しかも、幌加内町といえば、道内でも屈指の豪雪地帯であり、日本一の蕎麦の作付面積・生産量を誇る蕎麦の街としても有名。札幌以外では、あまり大雪に降られていない(地吹雪とか体験してない)ので、やはりすすんで雪の多い地方に行く必要もあるだろうし、海鮮だとか洋食だとかで疲れ切った胃には、やはり蕎麦のような優しい食べ物を与えてあげないと大変なことになる(いや、もうなっているのだが・笑)。'03に幌加内町を一部通っておるので、その景色が冬にどうなっているかというのも知りたいし。
一応予定では、名寄まではこんな感じで進んでいくことになる。

*列車時刻表*

6:53 札幌発

↓ L特急 スーパーカムイ1号

7:55 深川着
8:05 深川駅前発

↓ ジェイ・アール北海道バス深名線(快速便)

9:19 幌加内バスターミナル着
9:30 幌加内バスターミナル発

↓ ジェイ・アール北海道バス深名線

11:32 名寄駅前着

 と、まぁ、こんな感じである。およそ3時間バスに乗っている計算になる。ちなみに深名線のみの全線通しのバス運賃は2,400円である(まぁ、フリーパスなので僕はお金払う必要がないのだが)。これを安いと見るか高いと見るか…それは、乗ってみないと分からないだろう。
札幌駅で一応駅弁を購入しておく、バスの中で腹が減っても困るし、朝がおにぎり2個でちょっと足りなさげだったのもあって、万が一に備えて…である。駅弁を買ってからいざ、スーパーカムイ…なのだが、残念なことに新型車両じゃない(上の写真の通り、新型車両はコチラの左側。)。
札幌を出て、1時間ほどで深川に到着。ココからは駅前にあるバスターミナルから深名線に乗り換える。深名線は元々鉄道路線だったのだが、1995年に特定地方交通線としては北海道最後の廃止路線となり、代替バスがジェイ・アール北海道バスによって運営されることになるのである(何故ジェイ・アール北海道バスが運行することになったのかはWikipedia参照で)。

多度志停留所での深名線バス。
 乗客は輪駆を含めて4人。写真の通り、使用されているバスは観光バスのようなちょっと豪華なバスだったりするのですが、乗客は4人。ひがし北海道エクスプレスバスや遠軽行きの路線バスもだけど、北海道の閑散さがこういうところでは痛いくらい実感できます。しかも、その3人の乗客(つまりは輪駆以外)は皆、最初の停留所である多度志で下車。
多度志発が、手元の時刻表によると8:29。つまりは幌加内までの残り1時間弱は、深名線を走るバスに乗るのは輪駆と運転手の2人きり。まさにプライベートバスである。プライベートなもんだから、運転手と色々と話すことになる(ただ、コレを期待してたから願ったり叶ったりなのだが、やはり営業のことを思うと…)。ちなみに、途中の停留所でバスの外観を写真に収めているが、これは運転手さんが何かの用事で待合所に行ったので、その暇な時間を利用したものなんです。→{32}
運転手さんとの話の内容は多岐に渡り、深名線(列車時代)の話(元々は国鉄職員だったらしい)や、バス路線の運営の厳しさの話など、ただでさえ国内トップクラスに悪いと言われる北海道経済の、その末端部分な話が多い。深名線自体で年1億円近いらしいが、これが鉄道だったら倍以上になるらしい(保線費用が馬鹿にならないんです、豪雪地帯やし)。また、このバスもバス転換後から運用されているもので(見た目には13年経ってるとは思えないのだが)、トリップメーターは既に40万キロ…ではなくって、1周してさらに40万キロ走っているとのこと(つまりは140万キロ走ってる)。車両によっては200万キロを越えたものもあるらしい…普通、自家用車なら10万キロで車買い換えるなんて言ってるのに…
それだけ、車両の更新もままならない状況で運営しているのが現実。利用者は少ないけれど、もちろん利用する人はいるわけで…。JR線(廃線時は既にJRに移管してた)廃止の際に、地元との交渉でかなり豪華な待合室が建てられたりしているし、何も知らずに見れば良い具合の路線バスである。運転手さんも、話し相手がいて嬉しいのか「アレは**駅舎の跡で、今は倉庫として利用してる…」などの嬉しい情報を逐一教えてくれる。こっちもそのサービス精神が嬉しいっす。

幌加内町の中心部、雪が凄いです。
 幌加内町は、蕎麦の町。もちろん、町内にも自慢の蕎麦を食べさせるお店がたくさん…もはないけれど、ちゃんと存在する。現在の幌加内の交通の中心部である幌加内バスターミナルにも蕎麦屋が入居しており…なのだが、現在朝の9時過ぎ。もちろん開いている訳もなく(泣)。また、バスターミナルの2階には深名線資料室があるのだが、これも土日祝は閉めてるわけで…(泣)折角運転手さんが「もしよかったら時間あるし見てきて良いよ〜」って言ってくれたのに。
ちなみに、時刻表上は幌加内行、名寄行と系統が分かれてはいるが、車両は深川から名寄まで同じ車両が走る。だから、幌加内で途中下車(というほど大それたものじゃないが)したときも、荷物はバスの中に置いたままでした。10分程余裕があるので、街にちょっと出て、せめてもの…と写真を何枚か撮る。
9:30にバスが名寄に向けて発車。今度はお客さんが3人(輪駆含む)である。幌加内から地元のおじいさんが2人乗ってきた。1人は途中の政和温泉まで、もう1人は名寄まで通しで乗るらしい。そんな安いものじゃないのに…と思ったらどうやら敬老パスのようなものがあるらしい、65歳以上なら1ヶ月3,500円でジェイ・アール北海道バス路線乗り放題と。んじゃ、結局今日のお客さんも皆フリーパスなんだな…が、頑張れ深名線。

 政和温泉に着く前に、JR深名線で唯一、今だ鉄道橋脚を残している箇所がある(ちょっとした観光スポット)。そこに来ると写真を撮りやすいようにスピードを落としてくれる。他でも元鉄道駅舎等のちょっとした見所ではきちんとスピードを落としてくれるのがありがたい。都市部じゃありえないフレンドリーっぷりも、北海道(の地方部)魅力だね。おじいちゃんと運転手さんの話も面白い。「そういやこの辺に家あったけれど、今どうしてるのかねぇ」とか、もうすっかり運転手さんと乗客が顔見知りな訳で…地域輸送の魅力だね。
添牛内からは'03の夏に自転車で走っているので、旧添牛内駅舎とかを見ると懐かしい(夏の)景色が蘇る。ドキドキしながら霧立峠を越えたことや、深名線の跨線橋を越える時の不思議な気持ち…周りは一面の雪になった真冬だけれども、ひとたび目を閉じれば、真夏の北海道を走る自分が浮かんでくる…
そうして、朱鞠内に到着。朱鞠内は「日本で一番地価が安い」場所があるらしい。そんなことはどうでもいいとして、朱鞠内ももちろん夏に通っている。駅舎だった辺りがパークゴルフ場に生まれ変わっているのを見たときにはちょっと愕然としたものだが…

深名線の風景、河川に残る橋脚の夏と冬。
マウスを画像の上に乗せると、その差が明らかに。
 朱鞠内から湖畔バス停に向う。あれ?冬季は湖畔経由しないんじゃなかったっけ(時刻表にも冬季は経由しないってあるし、Wikipediaも然り)?ひょっとしてサービスだったのかな?だとしたらわざわざありがとうございます。湖畔から(もちろん乗り降りする客はない)は再び朱鞠内に戻って、朱鞠内湖を左に見ながら名寄に向う。この道の途中で、道端をふらふらと歩く狸が。わざわざぐっとスピードを落として「どうしたんだろねぇ」と心配する乗客乗員一同。ホントに流れる空気のスピードが都会とは段違いである。それでも、道路工事の作業員とかが歩いてたり(橋梁の塗装工事をしとるらしい)するんだから、凄い。
しかし、運転手も話に夢中なのか、ワンマンバスなので「次は**」っていうアナウンスを操作しなければならないんだけれど、それをしょっちゅう忘れてる。なもんだから時々連射して原状復帰させたりして…なんだかもう、全てにおいて“癒し”である。バスは朱鞠内湖(かなりの部分が氷結してて真っ白でした)を抜けて母子里へ。ここは41.2℃っていう戦後の国内最低気温を記録した場所。人もほとんど住んでおらず、北大の演習施設が広がる静かな場所である。母子里を過ぎると、いよいよ名寄に向う。山を越えてトンネルを抜ければ名寄市である。トンネルの入り口に温度計があったのだけれど、壊れているのか光の加減か数字が読めなかった。この辺なら15℃位行っててもなんの不思議もないなぁ…
トンネルを越え、名寄市に入る。山一つ越えても雪であることには変わりない(この日は朝からずっと雪)。ぐいぐいと山を降りて、日塔宅前に停車。ここで子供含むの5,6人が乗り込んでくる。どうやら親戚が遊びに来ているということらしい(当然、運転手は乗ってきた大人の人も知っていた)。これから子供らと名寄まで出るのだとか。
天塩弥生(鉄道時代に駅があった、今は知らなければ通り過ぎてしまうような更地)を過ぎて、天塩川を越える。いよいよ深名線の旅も終了間近である。「これからどこ行くの?」と運転手さんに(多度志の頃から)聞かれていたのだが…最初はそのまま旭川に向って、札幌に戻ってもいいかなーと思っていたけれど、幌加内で蕎麦が食べられなかった輪駆さんの頭の中はもう、蕎麦一色。そして、道内で蕎麦といえばやはり音威子府(もしくは新得)。ということで、鉄道で音威子府まで行くことにしたのである。運転手さんにお礼を言って、名寄駅で下車。他のお客さんは名寄の中心部で降りていたので、終点の名寄駅で降りたのは輪駆1人。

深名線の風景、終着名寄駅の夏と冬。
マウスを画像の上に乗せると、その差が明らかに。
 名寄駅での列車の待ち時間は1時間ちょっと。折角だから朝に買った駅弁を食べる。この後に蕎麦食いに行くってのに…なんとも食欲旺盛なことだ。しょうがない、『列車に乗ると腹が減る』とかの有名宮脇俊三氏も言っていたではないか。しかも、バスの中でかなり喋ってはしゃいでいるので、尚更腹が減るのだ。これ自然の摂理。
駅前の気温計を見ると、4.7℃となっている、そこまで寒くはないのだが…現在昼の12時ということを考えると結構なものだ、さすが道北まで来ると随分違う。それでも、余裕があるうちは外ではしゃぐ。駅の駐輪場も屋根の上の雪が凄い事になってるわ、雪で駐輪場自体に入れやしない(まぁ、入れたところでこんな時期に自転車乗る人など、殆どいないのだろうが)。少し慣れてきたとはいえ、なんとも雪国というところは凄いところだなぁ、と思う南国人。
そういえば、深名線バスの運転手さんが言っていたけれど、名寄駅の駅舎は国鉄時代から変わってない(現駅舎は昭和2年築の2代目)ということだ。とはいえ内装や一部取り壊しなどがあったというので、完全に昔のままの姿、という訳ではないのだが、建築されてから80年以上の時を経ていることになる。こんな雪深い北国でそれだけ長きにわたり元気な姿でいるとは…ちょっと、駅舎を見る目も変わってきませんか?→{33}

*列車時刻表*

12:47 名寄発

↓ 普通 稚内行

13:44 音威子府着

 名寄発稚内行の列車は1両編成のおなじみの列車(根室本線や釧網線で活躍、夏にはよく乗った)。乗客は10人ほどだっただろうか、相変わらず乗客は少ない。列車はことことと天塩川沿いを快走し、1時間ほどで音威子府に到着。ここまで乗ってきた人も5人ほどしか居ないが、音威子府で降りたのは僕1人。駅員さんにフリーパスを見せて、音威子府の駅舎に入る。

音威子府蕎麦はここまで来たら食べなきゃ!!
 音威子府村は、北海道一人口の少ない村(1,000人以下)でありながら、交通の要衝(過去には天北線が分岐していた)なので、特急もちゃんと停車する大きな駅である。木造のログハウス造りの駅舎は、広々としていて心地よい。そんな駅舎の中にあるのが、音威子府そばを食べさせてくれる駅蕎麦屋。道内を旅する人にとっては、お馴染みな場所じゃないだろうか?旅友達のきびたん君も、北海道に来るたびにココで蕎麦食ってるし(去年の年末に食ってるし・笑)。そんな訳で今日初の蕎麦。豪華に天蕎麦で行きましょう。ずるずる食べて大満足。→{34}
と、ここからどうするかなのだが、さすがに稚内まで行ってる時間はない。となるとココから再び札幌に向けて移動する(この日も札幌にホテル予約してある)のだが…次の札幌行きは15:45音威子府発の特急サロベツ、要するに2時間待ちである。音威子府は小さな町だといったのは、先ほどの人口の話で触れた通りではあるが…とりあえず2時間は何とかして時間を潰さなければならないのだ。
という訳で、駅のすぐ近く(徒歩5分ほど)にある道の駅まで行ってみようと。あと、折角だから音威子府蕎麦を(自分用の)お土産に買って帰ろうと。いう訳で、駅舎を出て道の駅までの徒歩5分を歩き始めるわけですが…その前に、名寄に続き、音威子府駅も夏と冬の風景を見比べていただきたい。

駅蕎麦が有名、音威子府駅の夏と冬。
マウスを画像の上に乗せると、その差が明らかに。
…今見たら細かいモデルチェンジがあるな(笑)新しい発見やわ。

 とまぁ、こんな感じの(冬の)音威子府駅なのだが、見ていただければ分かるように、横殴りの雪が舞っているのが見えるだろうか?そう、音威子府まで来ると、風もかなりの勢いになっており、いわゆる“地吹雪”が起こっているのだ。もちろん初体験の地吹雪に、寒い云々より、楽しい感情があふれ出す。
「うひゃー目ぇ開けてられねぇ〜!!」とか叫びながら何とか道の駅へ。道の駅といっても、ここのはそんなに広くない。トイレと食堂と、2階に資料室のような展示コーナーがある程度だ。もちろん、食堂のメインは音威子府蕎麦。ってかさっき蕎麦食べたとこだしなぁ…とは思ったのだが、溢れんばかりの欲望には叶うわけもなく、結局もりそばを注文。汁なしの冷たい蕎麦ならまだいけると…(笑)→{35}もちろん、ちゃんと食べましたよ、あー蕎麦でお腹いっぱいって嬉しいなぁ。

これ以上先に行ったら…遭難する。
 蕎麦を食べた後、外へ。さっき自分がつけたはずの足跡が、きれいさっぱり消えている。靴半分位沈む雪が積もっていたのに…。すぐに駅に戻るのもなんなので、道の駅のそばにある天塩川にかかる橋を渡ろうかな…と歩いてみるが、あまりの地吹雪の凄さに「これ以上行ったら死ぬ」と直感が告げる。さすがにこんなところで遭難もできないので、大人しく駅に引き返すことに。引き返す途中に近くのスーパーでお酒とナポリン(割ると美味いとJiNG君が言ってた)を購入、あと、直売の商店で音威子府蕎麦を買おうとしたのだが、その商店では既に売り切れ。店のおばちゃんとちょっと喋って(朝は晴れていたらしい)駅に戻り、駅蕎麦屋で音威子府蕎麦(乾麺)を購入。
そうこうしているともう1時間以上過ぎているのだから、楽なもんだ。2時間は待つうちに入らない(北海道や、地方鉄道では)後の40分ほどは、外につけた足跡がどのくらいで消えるか、という実験をして遊ぶ。20分もしたらもう何処にあるのかわかんなくなった…
15:45のサロベツに乗るのだが、10分前位に改札が始まる。自由席なので、早めにと思って改札を抜けたのは良いけれど、じっとしていると10分間地吹雪の中(それでもホームには屋根があるのだが)に立っているのは辛い。フル装備の輪駆さんが、数少ない“地上で寒い”と思った瞬間である(海の上では何度か思った)。サロベツは除雪したはずなのに、もうすっかり雪が降り積もっている線路の上を滑るように走り、3番線に入線する。→{36}

*列車時刻表*

15:45 音威子府発

↓ 特急 サロベツ札幌行

19:00頃 旭川着

 稚内から走ってきた3両編成のサロベツは、それなりに乗客が乗っている。自由席も空いてないわけではないが、混んでいるともいえない程には乗客がいる。輪駆さんは進行方向左側に座る。ちょうど右側には、親子(母と娘2人、1人は来年度から小学校位、もう1人はそれより年下)が座っている。雪景色をつまみに酒なんか飲みながら、時にはその母子を見て(子に)愛想をふりまいてみたりする。→{37}
途中の豊清水駅で、対向列車遅れの為に18分遅れる。予定ではとりあえず旭川で降りて、夕飯を食べてからスーパーカムイで札幌に戻ろうと思うのだが、あまり遅れが酷いとなると、ちょっと不安である。向かいの母子はどうやら今日は旭川の親戚の家に宿泊して、日曜日から東京ディズニーランドに行くらしい…そんな母子の会話を何気なく耳を傾けていると…
「ねぇ、“ヤッターマン”観れないね」
「ちゃんと録画するから大丈夫よ」

と。
おぉぉぉぉぉぉ、ま、まさかこんな北海道の北の端にも、毎週のヤッターマンを心待ちにしている女子がいるとはぁぁぁ!!やばい、一気に親近感わきまくりである。こうやって子供が楽しみにしていてくれるってのは、何よりも嬉しい、嬉しくてたまらん。
その、嬉しさとは裏腹に列車は途中の和寒で停車。全然動く気配がなくなる。乗務員の話によると「先行列車遅れのため、和寒駅から先に進めない」とのこと。なんだろ?塩狩峠が越せなくなったのかな?(三浦綾子の小説か?)まさかこんな時代にそんなことありえまい…と思っていたら第2報。
「函館本線で雪の為ポイントが切り替わらないトラブルが多発して、列車ダイヤに大きな乱れが出ている」と。函館本線とは、札幌〜旭川間のことである。特に岩見沢や美唄辺りで酷いらしい。あの区間は特急列車や貨物列車が頻繁に走る区間だ、これは結構大変なことになるかも…??
結局、1時間半ほど遅れてなんとか旭川に到着。元々旭川で1時間位滞在の予定だったのが…なんか色々と嫌な予感がする。でも、とりあえず夕飯にしようと、買物公園に繰り出すことに。折角だからと梅光軒本店に行ってみる…でも、味は奈良のほうが美味しかったかなぁ。やっぱり北海道まで来てラーメンなんか食うもんじゃないね。→{38}

雪の影響でスーパーカムイもこの通り。
 旭川駅に戻ると、雪の影響はさらに酷いことになっている。函館本線の列車は軒並み遅れがでており、酷いものになると2時間近く遅れているとのことだ。現在19:50。一応、20:00のスーパーカムイがあるので、それの指定席を発券しておく(『北海道フリーパス』の有効期限は今日までなので)。ただ、今すぐ改札に飛び込めば札幌行きのオホーツクには乗れるのだが…やはり、なんとしてもスーパーカムイに!!というので、あえてオホーツクをスルー。ホテルに電話して、チェックインが遅れるということを伝えておく。
それから、列車の遅れの報を聞きながら札幌からやってくるカムイを待つ。どうやら千歳線の列車には運休も出ているらしい、また、新千歳空港も完全に機能停止しており、飛行機の運休が相次いでいるようだ…こうなると明日無事に帰ることが出来るかどうかが心配になってくるが、ニュースでは明日にはこの天気も落ち着くといっているので、大丈夫だろう…→{39}
それから待つこと1時間半。ようやく札幌からスーパーカムイがやってきた。折り返しの出発になるので、出発は21:50頃、ほぼ2時間近い遅れである。でも、ようやく札幌に帰ることが出来る…。ただ、まだポイントなどが復旧したわけではないので、標準所要時間の1時間20分よりは遅くなるとのこと。これは下手したら日が変わる覚悟もしなければ…もう一度ホテルに電話して、いつになるかは分からないけれど、絶対に行きますから。と伝えなおす。→{40}
そこから、さすがに8日間の疲れだろうか、カムイの中で何してたかは余り覚えてない。寝てた時もあっただろうし、起きて時刻表眺めてたりもしてたと思うのだが…結局札幌駅に着いて、駅の時計を見ると0:50頃だった。普段の倍近く、3時間かかって札幌に到着したと…→{41}

*列車時刻表*

21:50頃 旭川発

↓ L特急 スーパーカムイ52号

0:50頃 札幌着

 とりあえず、ホテルまで歩き(駅近くだから助かった)1:00頃チェックイン。
後はもう、シャワーだけ浴びてあっという間に眠りに就いたわけである。
いよいよ、明日には北海道とお別れだ。ただ、そんな感慨に浸る余裕はこの日は全くなかった…

*この日の出費*

札幌駅で駅弁1,000円
深川駅の自販機でガラナ120円
名寄駅の自販機でコーヒー130円
音威子府駅で天そば430円
道の駅でもりそば550円
音威子府でお土産そば1,000円
スーパーで日本酒とナポリン496円
梅光軒本店で塩ラーメン+トッピング900円
ホテルR&B宿泊費4,830円

23日小計、9,456円


9日目へ
*旅程ショートカット*

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