2012年07月31日
中南米のこと
中南米には行ったことがない。 1980年代半ばにブラジルからの博士課程の留学生(Wさん)がいた。 サンパウロ近くの大学の先生で、私の研究室で学位をとった。 だからブラジルの話はよく聴いてたが、「LAへ行く倍ぐらいの時間がかかる」と聞くと躊躇した。 博士課程3年間が終わると帰国したが、そのあとに中米のホンジュラスから、そしてメキシコから来た研修生がいた。
メキシコは北米らしいが、どうも中米に見えてしまう。 ユカタン半島のカンクンには国際会議で1週間ほど居たが、隣国はベリーズ、グワテマラ。 そして、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ。 一昨年、ニカラグアからコスタリカへの国境侵犯がGoogleマップの誤記載のため起こった(2010.11.12)。 中米のごちゃごちゃした国々は大阪南部と似ている。 泉佐野、岸和田、富田林、羽曳野あたりのようだ。 ユカタン半島はメキシコだけど、もう中央アメリカのような感覚になる。 カリブ海をはさんでキューバやジャマイカが向こう側にある。
そういえば、ホンジュラスから見て、キューバ、ジャマイカへの方向にある小さな島々がイギリス領ケイマン諸島(Cayman Islands)。 去年オリンパスの粉飾決済で登場した。 ペーパーカンパニーを登録したところ。 中米もこれらの島国も考えるときりがない。
投稿者 tadashi : 06:53 | コメント (0)
2012年07月30日
ホンジュラスの家 〜『壊れかけのスーツケース』から〜
徳永英明の『壊れかけのRadio』も悪くはないが、『壊れかけのスーツケース』は場所をとるので困る。 昨日昔のスーツケースを処分するので中を開けたら、1枚の額縁入りの絵が出てきた。 スーツケースは粗大ゴミの日まで倉庫に保管するが、絵は階段脇に飾ることにした。
「ホンジュラスの家」としたが、正式名称はよく知らない。 1989年に研究室に半年ほど研究生として来たホンジュラスの人から土産物としてもらった。 当時はキャンパス内の宿舎に居たので飾る場所もなく、引っ越してからもそのままになっていたが、もらったこともすっかり忘れてしまっていた。 「ホンジュラスでは有名な人の絵です」と云ってたように思うが、まぁ土産物のレベルだろう。
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優勝候補と目されたスペイン、日本だけでなく「ホンジュラス」にも敗れ、予選で敗退してしまった。
投稿者 tadashi : 06:45 | コメント (0)
2012年05月01日
頭の中の形は 〜人それぞれだけど〜
人が何を考えてるか、頭の中を覗く方法はない。 頭蓋骨をあけても脳外科医の話になるし、思考形態となると心理学の話になる。 心理や認知心理の連中と肌合いが悪いのは、彼らのモデルが「数学的でない」から。 つまり、きっちりした話でなく、弁舌でごまかす輩だから。 とにかく「話は上手い連中」が多い。 国際会議でも、心理の連中の集まる部会では、とにかく弁舌をふるっていて、聞いてるのほうも「話は大変よかった」などとやっている。 英語の話として理解に努めるが、絵も出てこない話だけなので、ついていけない。
そういう意味では、数学のほうが言語として一般性があるので、普遍的なまとめになると思っている。
投稿者 tadashi : 07:01 | コメント (0)
2012年04月24日
方法序説 〜デカルト1637年〜
当時学術書はラテン語で書かれていたが
デカルトはフランス語で書いた。
(米ブラウン大学所蔵)
投稿者 tadashi : 08:22 | コメント (0)
2012年04月22日
数学の人とつきあったころ 〜古い話ですが〜
ここのところ数学づいていて、「位相」の関係だけでも5冊ほど本が出てきた。 数学の人といえば、広大で70年代初めのころの話。 機嫌よくアメリカ(ハワイ)の国際会議から帰ってきたら、「理学部数学科のY教授からお呼び出しあり」とのメッセージがあった。 広島市にあった旧キャンパスでは理学部は1kmほど離れてた。 都合をつけて行ってみたら、私の「完全グラフのスター分解」という論文(といってもショートノート)を読んでられて、いわく「うちはもっと一般的なクロー分解をやってる」とのこと。 それはけっこうなことですね、ぐらいのことを言ったかも知れないが、こちらは30代初めでY教授は50代でしかもボス。 結局、Y研究室とつきあうことになった。
土曜日の午後がY研究室の「研究セミナー」で、これに1年ほどつきあった。 「組合せ論」がメインテーマだったので、それなりに面白かったが、工学と理学の違いも感じた。 証明ができたらそれで次へ行けばいい、と思うのに、「証明がエレガントでない」からもう一度やり直そうという。 たぶん足が自然に遠のいた理由のような気がする。 向こうは数学がメインテーマだけど、こちらはサブの話でしかなかったから。 「スター分解」もそうで、n=3の証明が出来たから「発表した」という私に対し、一般的なnの場合の証明がすんでから発表しよう、としたとのこと。 学会は違うのでこっちは全然気にしてないのに、向こうは「n-3を先に発表されたこと」が気にいらなかったようだ。
もっともこのおかげで、同世代の数学科の人と知りあうきっかけになった。
投稿者 tadashi : 06:37 | コメント (0)
2012年04月20日
ブーメラン現象
投げたブーメランが自分のところに戻ってきてしまう。 仕事は一区切りしたはずなのに、気になるので昔の本を引っ張り出して見始めた。 1960年代の東工大O教授の「位相幾何」なる本を見てたら、「まえがき」には「ポアンカレから始まった」とあるが、あとは曲面の話のみ。 もう1回「まえがき」を見たら「自分は位相幾何が専門ではないが」とある。 ふつうの幾何の延長で書いている。 ただ昔この本を参考に、回路網の三角形分割から「向きづけ」を論じたことがある。 どうもタイトルと中身にズレがある。
もっとブーメラン的な現象は「選択公理」。 まえに書いたことのある「連続体仮説」と関連する。 ヒルベルトの第1問題としても知られている。 考え直していたら、カントールの集合論まで戻ってしまった。 本はかなり処分したけど数学の本は持っている。 古い本でも役に立つことが多い。
そういえば昨日コンビニでオランジーナを買った。 Gさんのいうとおり近くのコンビニにあった。 なんでわからなかったかというと、いつもコンビニは入口付近の弁当しか見ていない。 飲み物はずっと奥にあるので見ていなかった。
ものごと「奥をよく見なさい」という教訓のようである。
投稿者 tadashi : 06:50 | コメント (0)
2012年04月19日
誰でも無限の可能性がある
というとウソくさい表現になるが、若者に対しては有効なことが多い。 「やってみないとわからない」から「やってみなさい」というのがホントのところ。 つまり、今まで人がやったことがないのなら、やり方だっていろいろあるはず。 そういう方向づけのベクトルの向きはいっぱいあるはず。 外向きの世界を考えれば「可能性は無限」ということになる。 とにかく内向きはよくない。
脳が入っている頭は、外見的には頭蓋骨で覆われた有限の箱であるが、思考の世界は無限と考えていい。 そういう意味で「脳の位相空間的研究」は成り立つと思っている。
投稿者 tadashi : 06:11 | コメント (0)
2012年04月07日
脳における思考モデル 〜位相数学を使う〜
持論は「脳の中にユークリッド距離はない」。 だから、2つの言葉や概念が「近い」とか「遠い」という判断には別の数学モデルを使うべきである。 コンピュータではついユークリッド空間を使うが、コンピュータと脳では違うはず。 では、どういう空間を使うべきか。 位相数学の言葉でいえば、2つの要素を分離しうるハウスドルフ空間で十分である。 1993年に当時研究生だったCさんどニューラルネット国際会議(ポートランド、オレゴン州)で発表したモデルを出発点にしている。
脳モデルとして、位相空間を使うモデルでは概念の生成は商空間で表現できるので、商空間の性質を調べればいい。 2009年のベルギー国際会議では、この第一歩として概念形成を上半束表現する方法も示した。 もっとも、問題は沢山ある。 これも一歩ずつ解決するしかない。
投稿者 tadashi : 17:44 | コメント (0)
2012年02月20日
脳モデルより思考モデル
脳の解明は進んだけれど、前頭葉はこう海馬はこうという所詮部位どまり。 プロセッサでもレジスタは並べるだけでいいが、制御の回路のほうが大変。 脳も肝心の制御回路のことはさっぱりわかっていない。 片や認知心理の連中は「心」の話へいってしまう。 対応はついてるようで、さっぱりついていない。 心より「思考」を重視すべきだろう。 さもないとマインド・コントロールの解明はできない。
Anticipatory Systems も思考システムのひとつと思っている。 国際会議のほうはComputingがまえにつくが、これは接頭辞みたいなもの。 モデルさえ出来れば問題はない。 去年予定していた思考モデルをまとめ始めたところ。 さてうまくいくかどうか。
投稿者 tadashi : 07:40 | コメント (0)
2011年09月07日
IBM 〜昔話ですが〜
IBMについては「いろんなこと」を思い出す。 1980年に世界一周できたのはIBMのおかげ。 通信学会のある研究会の幹事をIBMのAさん(当時)と一緒にやっていた。 Aさんを通じて、IBMからアメリカとヨーロッパ(スイス)の国際会議出席の旅費を出してもらうことが出来た。 ぐるっと北半球を一回りしたノーマルチケットは100万円ぐらいした。 ノーマルなのでどこでも降りることができ、ヨーロッパ内ではパリ、ジュネーブ、ニース、ロンドン、フランクフルト、・・・のように日本まで少し寄り道も出来た。 ただ、ビジネスクラスの出来るまえで、すべてエコノミークラス。 今なら(ディスカウント)ビジネスに乗れるだろう。
IBMについて書き始めると沢山ありすぎるので、1つだけ。 OS360という歴史的なシステムのリーダーだったブルックス・ジュニア(Brooks, Jr.)さん。 すでにIBMをやめてノースカロライナ大教授になっておられたが、来広されて広大で講演された。 要旨は「優れたプログラミング言語は1人かせいぜい数人の作品である」というものだった。 グループでスペックを決めたAlgolはダメだったが、WirthさんのPascalは良い、そしてC言語も素晴らしい、・・・等々。 当然、「OS360も素晴らしい」と云いたかったのだろう。 この要旨は現在でもあてはまる。 日本発のRuby(まつもとゆきひろ)も素晴らしい。
面倒を見られたN先生宅で夕食もご一緒できた。 さぁ食べましょう、という段になって、お祈りを始めた。 食べようと伸ばした手を「あわてて引っ込めた」ことを思い出す。
(Brooks, Jr. ウイキペディアより)
フレデリック・フィリップス・ブルックス・ジュニア(Frederick Phillips Brooks, Jr. 、1931年4月19日 - )は、アメリカ合衆国のソフトウェア技術者で、コンピュータ科学者である。IBM のメインフレームである System/360 およびそのオペレーティングシステム OS/360 の開発者として有名である。バーチャルリアリティ技術に大きく貢献した人物でもある。
System/360 と OS/360 のプロジェクトを率いた経験の後、有名な『人月の神話』 ("The Mythical Man-Month") を書いた。彼は自身のOS/360の経験から、ブルックスの法則、セカンドシステム症候群 (second-system effect, second-system syndrome) 、など多くの教訓を書き記している。
ブルックスは、アメリカ合衆国ノースカロライナ州ダーラムに生まれ、デューク大学を1953年に卒業、1956年に応用数学(コンピュータ科学)でハーバード大学から博士号を授与された。ハワード・エイケンが彼の指導教官であった。
ブルックスは、1956年にIBMに入社し、ニューヨークのポキプシーおよびヨークタウンでの勤務を行った。ロスアラモス国立研究所向けの一千万ドルもする科学計算用スーパーコンピュータであるStretchコンピュータや、HARVESTコンピュータの開発に従事した。その後、System/360 およびそのオペレーティングシステム OS/360 の開発グループのマネージャとなった。
1975年には、その著書 "The Mythical Man-Month" (日本語版での書名は『人月の神話』)[1]において、ソフトウェア工学におけるプロジェクト管理の経験則であるブルックスの法則を提唱した。1986年に発表した論文で No Silver Bullet(銀の弾丸など無い)というフレーズを用いて、全て問題に通用する万能な解決策などは存在しないと論じたことから、理想論的なソフトウェア設計について否定的な意味で Silver Bullet (銀の弾丸)という言葉が用いられるきっかけともなった。 1999年に、情報工学におけるノーベル賞とも言われているチューリング賞を受賞した。
投稿者 tadashi : 06:41 | コメント (0)
2011年01月21日
学習は汎化であるが
いろいろ繰り返しているうちに、一般的なルールが形成される。 どんな学習モデルでも、結局は「汎化」という言葉で表現できる。 こう書いてること自体が、「汎化」に相当する。 学習についての研究は、基本的な問題と実用的な問題に大別できる。 基本的な問題はSVMのように「精度を上げること」。 しかし、データマイニングに見られるように、いかに「実用化」するか、のほうがメインになっている。
実用化の研究は、それなりのシステムのある人に任せる以外にないが、基本的な問題は個人でも可能である。 基本モデルに何が欠けているか? それは簡単で、「汎化」だけでは十分でない、ということにつきる。 1つは15年くらいまえに、故松本元さんが言っていたことと同じ。 「アルゴリズムの獲得」と言い替えてもいい。 あれ以来、この問題に焦点を当ててきたし、この解決もなんとかなる状態に至っている。
問題は「この先」にある。 「指令待ちのロボット」みたいな話はできても、それだけでは全然賢くない。 この解決の一歩として、「コンセプト」を導入してみたが、まだ弱い。
「ひとひねり」が必要だけど、熟慮しないといけないようだ。
投稿者 tadashi : 05:52 | コメント (0)
2011年01月20日
忘れ易いが
まだ、修復可能みたい。 言葉をよく忘れる。 昨日も会話中、問題になってる肺癌治療薬の名前が出てこなかった。 「インプレッサ?」 いや違う、それは(自分の)車の名前。 しばらくして、やっと「イレッサ」を思い出した。 こういう言葉忘れは、言葉をキーワード(言葉)の集合、{ 肺癌、治療薬、副作用、社会問題 } ぐらいに対応させてるので、言葉の表わすイミを覚えていれば、修復可能である。
顔を記憶してても、「名前を思い出せない」というのも同じである。 顔の特徴を(言葉に表現できなくても)覚えているので、どこかで出会うと思い出す。 けれど、名前は思い出せない。 先生稼業をしてると、これはしょっちゅうである。
こういう記憶構造を、数学的には「位相数学」としてモデル化するという話を、2008年ごろから始めていて、2009年のベルギー国際会議でも発表している。 この国際会議のボスの Dubois さんから、また昨年暮に招待状が来た。
「なんとか努力しましょう」という返事は出している。
投稿者 tadashi : 06:25 | コメント (0)
2010年12月30日
1980年ごろ〜その2〜
並列プロセッサAKOVSTで、まずは並列描画の実験をしていた。 当たり前のことだけど、「きれいに分割されたタスクならスピードは4倍になる」というような実験で、今ではマルチコア・プロセッサのやってること。 もちろん、アセンブラ全盛(?)の時代である。 そしてアカデミアの人間としては、国際j会議と学会論文誌というお決まりのパターンをとった。
1980年の発表ということは、1979年の学生さんの仕事が中心で、計算機研としては2期生ということになる。 (院生を別にすれば) Iida, Ito, Ozaki, Chiba, Katayama, Matsumoto の6人。 Ozakiさんはコメントを送ってくれた人。 美祢出身の Ito さんが云っていた、「自分以外はみんな無線研」。 無線研に占拠された研究室だった。
インターフェースに書いたEuroGraphicsの紹介記事(最初のページのみ);
やがて、AKOVST程度のグラフィクスでは勝負できなくなった。 グラフィカのような専業メーカーにお任せし、別の道に進んだため、これ以降グラフィクス関連に国際会議には出ていない。
投稿者 tadashi : 18:54 | コメント (0)
2010年12月29日
1980年ごろ〜その1〜
去年も年末になると思い出話を書いたが、それは1950年代終わりごろ。 それよりは新しいが、1980年ごろなので30年まえの話。 若い人には通じないかも知れない。
1978年に新しい研究室(計算機工学)のヘッドになった。 とはいえ、助教授(阿江)、研究生1、学部生4、技官1(電子回路研兼務)に院生1の計8名のまさしくベンチャー企業。 ちょうど国司さんがインタフェースを立ち上げたのと同じタイミングだった。 この院生1がVuongさんである。
ミニコン(今じゃ死語)では遅れをとっていたが、「マイクロプロセッサでは1位を狙える」と思った。 「2位じゃダメなんですか?」と云った女性大臣がいるが、研究者に向かっては「アホな発言」でしかない。 とにかく限られた予算でつくったマイコンベースのマルチプロセッサが、AKOVSTである(pdf参照)。 このAKOVSTにはこじつけた変な英語表現があるが、じつは研究室発足時の全員、名前の頭文字を並べたのである。 A(Ae), K(Kamikawa,Kawaguchi), O(Osaki), V(Vuong), S(Shinkawa), T(Takahashi,Teruhira) でKとTは2名ダブっている。
1978年、「(国内では)4並列マルチのトップだった」と自負している。
これは、1985年に雑誌「インターフェース」で1年間マルチプロセッサの連載を書いたとき、AKOVSTを紹介したものである。 なんせ古い資料なので鮮明ではない(最初の2ページのみ)。
投稿者 tadashi : 05:09 | コメント (0)
2010年09月09日
情報科学関連特別講義4日目(補足)
「補足資料はなし」と書きましたが、1つだけ印刷中の論文をアップしておきます。
昨年の国際会議(CASYS09)発表の論文で、今年度中に発行されるAIP(アメリカ物理学会)の論文集に掲載予定です。
投稿者 tadashi : 05:35 | コメント (0)
2010年04月16日
連続体仮説
可算濃度よりも大きい最小の濃度は連続体濃度(実数の濃度)であろうという仮説が連続体仮説である。 「なんのこっちゃ?」と思うかも知れないが、可算の数(自然数のような数)の「すべての部分集合」の集合をつくると、実数の濃度と等しくなる。 これを「アレフ数」という。
この話はブログで書ききれるものではないが、数学のもつ「モデル」には哲学的なものを感じるし、ここに数学の値打ちがある。 もちろん、「離散vs連続」のテクニックとしてはシャノンのサンプリング定理があるが、それは一例にすぎない。 これは「終わり」でなく「始まり」と考えるべきで、先人を乗り越え、もっと先へ行く努力をすべきであると常々思っている。
「アレフ」という名称は、オウムが名前を変えた集団の名称にも使われている。
投稿者 tadashi : 23:13 | コメント (0)
2009年12月20日
仕事はすんだが
大した仕事ではなかったのですませたけど、明日もう1度チェックしてからに送付することにした。 やっぱり、軽微だけどミスも見つかったし、まだあるかも知れない。
AIP(アメリカ物理学会)のHPからスタイルファイルをダウンロードしようとしたら、4年前と変わっていた。 「クッキーつきブラウザ」を要求され、仕方なく対応した。 時にはクッキーも必要、ということみたい。
前にも書いたように、平凡な論文なら弱小学会だけど「ジャーナル」、優秀論文なら大学会の「プロシーディング」になるという仕組みは、中身でなく外見で判断する大学ではおかしなことになる。
平凡な論文でないと、「ジャーナル論文1編」とカウントされなくなるのである。
投稿者 tadashi : 17:18 | コメント (0)
2009年12月19日
きびしかった
昨日と今日、きびしい通勤環境だった。 雪の量はたいしたことはなかったが、昨日は朝早く出たので、運転には気をつかった、ノーマルタイヤなので。 今日は8時に出たので、雪景色を楽しめた。 6時に出ると真っ暗でなにも見えないから。
今日も入試だけど、担当はなかったので、論文づくり。 と云ってもスタイルファイルの交換だけ。 と思ったら、参考文献の書き方が全然違うのに気づいた。 結局、その部分だけ残った。 今晩か明日の仕事になる。
これはリエージュ国際会議の話。 通常論文のつもりでつくったやつが、「優秀論文なのでアメリカ物理学会の論文集にします」とDuboisさん。 読みがはずれて仕事が増えた。 隔年開催の会議で、1回おきに優秀論文にされてしまうから、4年に1回ごとである。 本音をいうと「飽きた」。
さらに1つ、正月休みの仕事ができてしまった。 ただ、これは口外不可の話。
「高額な研究費の審査」というと検討がつくと思う。
投稿者 tadashi : 16:10 | コメント (0)
2009年12月12日
21日締切
今日受け取ったメールの中にDuboisさん(ベルギー)からのがあった。 今年も夏に行ってたリエージュ国際会議のボスで、「Final Paper を出せ」という内容。 想定内ではあるが、締切が21日というのは10日ほどしかない。 1か月前には連絡するのが常識なのに、(宮内庁ではないけど)文句も云いたくなる。
もっとも裏読みすれば、すでに形式は Final Paper に合わせているので、コメント文からみて「ほとんどそのまま出せ」と読める。 ただスタイルファイルが変更になる。 CHAOSという小さな学会からのジャーナルに合わせているのを、AIP(アメリカ物理学会)のフォーマットに変更しないといけない。 中身の吟味を考えると、半日かせいぜい1日仕事。 来週末の仕事ができてしまった。
締切の21日はエアコン工事の日で、こっちも半日仕事になるらしい。
投稿者 tadashi : 20:42 | コメント (0)
2009年11月03日
競争的外部資金
要するに大学外からの研究費のこと。 下手すると潤沢に研究費のある人を太らせるだけ。 法外な金額の研究費のことも雑談では出た。 こそこそ話には出ても、正面切って「東大パッシング」する役者が出るかどうか。
それに比べると3年総額でやっと8千万弱。 一億近かったのが2割ほど減った。 それでも、3件のところに29件の応募で、ほぼ10倍。 事前審査で絞られた8件に対し、発表と質疑形式のヒアリング。 もう3年目になるけど、年々厳しくなってきている。
「昔は談合的(?)なのでよかった」と隣の先生に漏らしてしまった。 今思えば「失われた10年」の話。 欧米では Lost Decade と云われ、「日本みたいになるぞ!」と脅し言葉になっている。
一人「足が悪いので坐らせてください。」と云った応募者も居たけど、坐ってたほうもまだ腰が痛い。
「腰が痛いので横になって審査させてください。」と云うべきだったかな、、、
投稿者 tadashi : 08:09 | コメント (0)
2009年08月20日
ベルギーの天気予報
ベルギーは小さい国だから、国全体の天気予報を示しても大したことはない。
しかし、ベルギーという国は(すでに書いたように)フラマンとワロンという2つの国から構成されている。
リエージュはワロン側なので、ローカル局の天気予報もワロンの5県だけしか示さない。
国王のいる立憲君主制だから、オランダみたいに見えるかも知れないが、UKに似ている。
しかし、UKよりもっと2国の対立は激しい。 それは、フラマンとワロンの勢力が拮抗しているから。
投稿者 tadashi : 04:40 | コメント (0)
2009年05月04日
ほぼ予定どおり
「3日で10ページ論文」は9割がた完成した。 あとはブラッシュ・アップだから2週間後くらいで提出できるだろう。 犬の散歩は、いつもは30分のところを1時間くらいかけているが、これは気分転換にもいい。 これを朝晩2回やる以外は、論文に集中していた。 最近はWordで図まで描くから、これに意外に時間がかかるが、それもすました。 10ページで図も10個。 もっとも、半分くらいは既論文を修正したりして手抜きをした。
まぁまぁの出来と「自画自賛」しておこう。
投稿者 tadashi : 17:40 | コメント (0)
2008年11月26日
割り込み処理?
先週末に添付ファイルで送ったので、「済んだ」と思ってたら、昨日(11/25)クレームのメールを見た。
リエージュの学会主催者の Dubois さんからなので、昨日と今日の2日で仕上げた。
スタイルファイルを無視したこちらに落ち度があるので仕方ないが、少し疲れた。
投稿者 tadashi : 19:35 | コメント (0)
2008年07月11日
数学は哲学
工学の場合は、「便利なテクニック」として数学を教える。 古来、「読み書きそろばん」の「そろばん」に代表されるように、数学=計算 に慣れ親しんでいる。
それを否定するつもりはないが、それだけでは表皮的なものの見方しかできない。
数学のもとになっているのはモデルであり、モデルを理解しないと「本質」が理解できない。
しかし、この本質の理解を伝えることは、非常に難しい、と思っている。
前大学でも、位相のモデルにつきあってくれたのは、(当時、大阪の会社からの)研究生のCさん1人だけだった。
じつは、事ここに至って(?)、また「位相」を見直している。
一昨年から国際学会でしゃべり始めている「コンセプト・モデル」は、見かけ上の計算はユークリッド空間で行われるが、それでは現実にまずいことが多々起こる。
「友達の友達」は友達とは限らない、のである。
こういう話は「見かけの計算」より、もっと基礎的な位相空間のほうが適している。
つまり、ハウスドルフ空間のほうが、人間の深層で考えてることによく合うのである。
そこで、今年の春から、位相をカンバックさせたのである。
今月末からの国際学会での話は、結局「位相空間」が基調になっている。
投稿者 tadashi : 00:55 | コメント (0)
2008年06月17日
Granular Computing
すぐ連想したのは「超並列処理」だったが、ファジィとラフセットの連中の話と知ってガッカリした。
ラフセットにはそれなりに好意(?)を持ってるが、ファジィは大嫌い。 だから、Granular Computing には警戒せざるを得ない。
じつは、今夏のバーデンバーデンは、今まで参加したことのないシンポジュームで発表する。
別に好き好んでそこへ行くわけではない。 日程がちょうど合った、という理由だけである。
今まではロータリクラブ的(?)なつきあいばかりしてたので、今回もそのつもりだった。
ところが、イヤに元気な奴が仕切っていて、原稿も書き直さざるを得なかった。
どうもバックにファジィとかラフの匂いもするような気がしてきた。
I don't like Fazzy... と云ったことも昔はあるが、そういうケンカをするのも疲れる。
穏便にすますつもりであるが、自己主張もしないといけない。
あと1ヶ月ほどなので、その準備も必要になってきた。
今日久しぶりに電車で通ったが、朝は呉線の人身事故とやらで、広島乗り継ぎに20分ほど遅れた。
帰りは iPod が電池切れ気味になって、音が少し歪みだした。
これでは Granular Music(ザラザラした音楽) じゃないか!
投稿者 tadashi : 20:26 | コメント (0)
2008年02月08日
毎夏と同じことになりそう
Nagib C.Callaosから再度フロリダへのお誘いメールが来た。 「デッドラインを2月20日まで延ばす」という内容。 しかし、授業の補講も考えると面倒だし、夏のヨーロッパも捨て難い。 昔のように何回も行く余裕がない、体力的にも財力的にも。
というわけで、毎度お馴染みのドイツ(バーデンバーデン)に保養に行くことにした。 ただ、今年はいつもと違って、やや早めで7月の終わりになる。 ちょうど講義の終わりから補講週間になるところで、講義は週前半で終わるからタイミングとしては好都合。
今年は、5年に1回巡ってくる「日本が戦争に負けたばっかりに」の年。 車でなくて列車で移動するので、おとなしく直線移動になるだろう。
投稿者 tadashi : 00:01 | コメント (0)
2008年01月06日
ジレンマ
はどこにでもあるから、タイトルでもつい使ってしまうが、大学の教員のもつ最大のジレンマは「教育と研究」だろう。 ここまで3つの大学を経験したが、一番最初は「研究第一主義」だったので、ジレンマはなかったし、学生の期間がほとんどで助手になっても「教育」なんて考えなくてもよかった。
2番目の大学も居心地がよかった。 じつは赴任当時は、大学紛争の名残りというか、電気系の「革命」そのものに遭遇した。 若手がイニシアティブをとれる状態になってたので、当然、「研究中心の大学」への改革へ邁進した。 ただ、最後の10年ほどは「教育」へのプレッシャーも強くなってきた。 まぁ、学生さんの変化に対処しないといけない、という認識はあった。
現在の3番目の大学は、こういう外部状況にもっとも敏感である。 「教育vs研究」は1対2で行く、という首脳陣の方針が昨年提示された。 つまり、研究の比率は 1/3 なのである。 まぁ、研究は0でないからいいのであるが、研究心が旺盛な若手はチャンスがあれば、研究比率の高い大学へ移るのは目に見えてる。 それはそれでいい、という方針もやむを得ないだろう。
問題は、「研究はゼロ」という教員も居るのである。 それもトータル評価がよければ構わないのであるが、「明日は研究日なので家に居ます」と堂々と云われると、「ムムゥ」である。 土曜日も勤務、ということへの対抗(?)かも知れないが、これはおかしな話である。
前大学の独法化の際、教員に裁量労働制を導入した。 この選択を個人に任せたところ、若干名は事務官なみの勤務を選択した。 現大学には、こういう選択を個人に任せるほどの余裕のないのも現実であるが、採用の際の条件で明示するほうがスッキリするような気がする。
投稿者 tadashi : 03:28 | コメント (0)
2007年12月22日
大学のワンちゃん
といっても玩具、ラジコンで動くようにラジコン・カーの上にくっつけた。
我が家のワンちゃんより少し大きい。
アクティブRFタグの実験用で、室内に居る(居ない)をIDで識別、室外へ移動のときはその方向の検知、・・・など。
低価格アクティブRFタグの実現をめざしている。
投稿者 tadashi : 01:11 | コメント (0)
2007年12月16日
10年経ったら
びっくりしたのは国際会議の参加費。 発表者の参加費はプロシーディング込みで、870ドル。 10年まえの2倍半で、10万近くかかってしまう。 来年は久しぶりにアメリカの国際会議へ行こうかと思って、これまでの学会をWebで覗いてみた。 6月、7月ごろのFlorida, California おそよ似たようなもので、参加費が高騰していた。
現在の大学では年1回がいいところ。 毎夏出かけるヨーロッパも悪くはないが、アメリカにご無沙汰気味なのである。 講義の補講も考えると(講義が休みになる)夏は最適で、そうなるとヨーロッパになる。
来年はどうしようかな?
投稿者 tadashi : 13:33 | コメント (0)
2007年08月27日
Which Principle ?
Principle(原理)は「研究の原点」である。 が、求心的な研究分野(たとえば物理学とか数学など)ではそう簡単につくれるものではない。 著名な人の提唱する「原理」に基づき、若干の拡張とか、拡張などナシに(未確認分野での)実験をするとか、が「研究」ということになる。
しかし、拡大的な研究分野(じつは「情報」がそう)では簡単に「原理」がつくれる。 というか、もはや「原理」と呼ぶより安っぽい「ポリシー」みたいなものである。 「マイ・ポリシー」をどんどんつくって、それに基づいてアルゴリズムを提唱し、プログラムを書いて実証してみる。 怪しげな実証結果も多いが、とにかく自分が原理をつくったと主張するのである。
真面目さ、という点では物理や数学の人には到底及ばない。 音楽でいえばクラシックに対して、ポピュラー音楽である。 つくろうと思えば、なんぼでもつくれる。 そういう意味では、超生真面目な人には向いていない。 情報分野にある「いい加減さ」に気づいたほうが、精神衛生にはいいのである。
投稿者 tadashi : 01:29 | コメント (0)
2007年02月11日
国際会議の建物
建物をふつうに写真に撮ったら、こうなります。
去年の夏の写真。 天気がよくなかったので少し暗い。
Google Earth はこれを上から見ている。
投稿者 tadashi : 01:09 | コメント (0)
Google Earth
すでにお気づきの方も多い、と思うけど、「昔捕まったところ」では Google Earth を使っている。
1年半ぐらいまえに、学生実験のTAをしてくれていた院生Mくんが「面白いですよ」と云って、
自分のノートPCで大学や自宅付近を見せてくれた。 よく出来てるのには感心した。
ダウンロードに少し時間がかかるので、家のマシンにのみ、ロードしている。
近づくとデータ不足でボケてしまう場所もあるが、びっくりするくらい鮮明に見えるところも多い。
ここは「捕まったところ」ではない。
夏のドイツ、バーデンバーデンの国際会議の会場で、レンガ色の細長いのが建物、その右が駐車場に使われる中庭である。 K先生、S先生、あと2人のKさん(当時院生)もよくご存知の場所である。
バーデンバーデンは、南ドイツの「黒い森」の中にある温泉地であるが、木々の多いのがよくわかる。
投稿者 tadashi : 00:53 | コメント (0)
2007年02月04日
アソシエィション
Association とは「協会」のこと。 ACM(Association for Computer Machinary) はアメリカのコンピュータ(おもにソフトウェア)学会で、ここの チューリング賞(Turing Award) はコンピュータ分野のノーベル賞とも云われる。 ただし、いまだに日本人の受賞者が出ない、という問題点もある。
夜中の3時-4時はアメフトかバスケ、今日は NBA だった。 このNBAのA はAssociation。 アメリカのプロリーグでは League, Conference のほかにAssociation という表現も使われる。 もっとも、バスケは興味がないので、TVをつけっぱなしにはしているが、見てはいない。
学会の場合、ほとんどは Institute で Association は少ない。 もっとも、Institute は研究所とか工科系の大学でも使われるので、要注意である(が、関係者はわかってるので不都合はない)。 若干(私にとって)面倒なのは、フランス語では Institut というスペルになり、最後の e がないということ。 「母音がないと発音しない」というフランス語のルールがあるから、発音はインスティテュートではなく、「インスティテュ」となる。 レストランの発音で最後の「ト」がないのと同じ。
だから、レストランのスペルには注意しないといけない。 Paris も最後に s があるから、アメリカ人は「パリス」というが、「Paris はパリ」なのである。