ホームフェルメールの研究制作年別全作品

制作年別全作品

 頭を整理しておく上で、全作品(真偽に疑いがないもののみ)32作品を、制作年数別に表記してみました。今回は、小林頼子氏著のフェルメール論の資料に従ってみました。背景が黄色は、画像をクリックするとコメントにリンクできます。掲載全作品(32作品)にコメントしました(2002年10月29日加筆)。

制 作 年 数 作 品 名 画  像 一 言
1654~55年 1.マリアとマルタの家のキリスト 物語画

最も大きい作品
1656年 2.取り持ち女 制作年記あり

自画像?あり
1656~57年 3.眠る女 室内構成の始まり
1658~59年 4.窓辺で手紙を読む女 初めての窓の作品
1658~59年 5.兵士と笑う女 女性と男性(兵士・紳士・紳士たち)という一連の絵の始まり
1658~59年 6.牛乳を注ぐ女 美徳の鏡としての女性

初めてのメイド作品
1658~59年 7.ぶどう酒のグラス 女性と紳士
楽器の登場
1658~59年 8.デルフトの小道 初めての風景画
1659~60年 9.デルフトの眺望 風景画の傑作
1660~61年 10.ワイングラスを持つ女 女性と紳士たち

前回作品のグレートアップ版
1660~61年 11.中断されたレッスン 少女と音楽の先生の登場

磨耗が激しい
1662年 12.音楽の稽古
  (ヴァージナルの前の二人)
少女と音楽の先生

究極の室内構成に近づく
1662~65年 13.水差しを持つ女 水差しを持って働く女

窓の外を窺う
1662~65年 14.青衣の女 喜び手紙を読む女性(妊婦?)
1662~65年 15.真珠の首飾りの女 身支度をする女主人(妊婦?)

女主人初登場!
1662~65年 16.天秤を持つ女 天秤を持って量る女性(妊婦?)
1662~65年 17.窓辺でリュートを弾く女
外を気にしながら調律をする女性

楽器を弾く女性の登場

磨耗が激しい
1665~66年 18.手紙を書く女性 手紙を書く女主人の登場
1665~66年 19.真珠の耳飾りの少女 世界中を魅了した少女の人物画

背景は黒一色
1665~66年 20.合奏 現在盗難中の名画

男性と女性たち
1666~67年 21.絵画芸術 絵画を賞賛した傑作

自画像?あり
1667~68年 22.婦人と召使い 女主人と召使いの登場

手紙を題材
1668年 23.天文学者 制作年記あり

男性が主役
1669年 24.地理学者 制作年記あり

男性が主役
1668~69年 25.少女の頭部 理知的な少女の肖像画?

背景は、黒一色
1669~70年 26.レースを編む女性 働く女性の名作

最も小さい作品
1669~71年 27.恋文 女主人と召使いの名作

手紙が題材
1669~71年 28.ヴァージナルの前に立つ女 背景に、キューピットの絵画

窓からの光の描写が見事

肖像画のような女性
1670~72年 29.手紙を書く婦人と召使い 女主人と召使いの最後の作品

全体に、春の予感
1673~74年 30.ギターを弾く女性 肖像画のような顔の女性

停滞期に入りつつある作品
1673~75年 31.信仰の寓意 宗教画

停滞期の作品
1675年 32.ヴァージナルの前に座る女 背景に壁画

停滞期の作品

年代別に作品を並べて私が思ったことは、下記三つです。

1)妊婦らしき女性を描いたのは、1662~65年であること

2)停滞期は、1673年頃から突然あらわれてくること

3)1658~68年頃に、20作品が描かれ、主な作品が含まれること

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